今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは111.20

下値メドは110.04

脱炭素でIEA(国際エネルギー機関)が行程表、ガソリン新車販売35年に停止

 7日(水曜)のドル/円は110円台後半で「横ばい」。高値110.81円、安値110.40円、1日の値幅は0.42円。

 この日は110.58円からスタート。東京時間午前に110.40円まで下げましたが、110.50円以下にあるドルを買いそびれた人のオーダーにぶつかって反発。しかし111円はまたも届かず、欧州時間の110.81円がこの日の高値。円安ブレークアウトの起点となった111円に届かないことは、円安派にとってはあまりよい傾向ではありません。終値は110.62円(前日比▲0.00円)。

 カエルをいきなり熱湯に入れると慌てて飛び出して逃げるが、水に入れてじわじわと温度を上げていくと、温度変化に気づかないままカエルは茹(ゆ)で上がって死んでしまうそうです。

 ドル/円は110円後半で「安定」しているように見えます。しかし、高値は3営業日連続で少しずつ切り下がっている状況(111.66円>111.19円>110.97円>110.81円)。また、安値は4営業日連続で切り下がり(111.03円>110.95円>110.80円>110.52円>110.40円)。「茹でガエル円高」に注意が必要かもしれません。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の一言

10,000時間より短い時間のトレーニングで、真に世界的レベルに達した例を見つけた調査はない。まるで脳がそれだけの時間を必要としているようだ。- 脳神経学者 ダニエル・レビィティン

Mama Mia!  

 この日の米10年債利回りは一時1.3%を下回る場面がありました。投資家の多くが、2.0%目指して上昇すると予想していた米長期金利が低下した一因として、米国で拡大しているデルタ変異株ウイルス感染がいわれています。米国内で解析された陽性サンプルのうち30%がこのデルタ型であり、現在ではすでに50%以上まで蔓延していると予測されています。経済再開が遅れる、あるいは景気回復のピークが低い水準で終わってしまうという懸念が金利低下につながっている可能性があります。

 しかし、その一方でドルはドル高という、説明がつきにくい相場になっています。ユーロ/ドルは1.18ドル割れ、豪ドルは0.74ドル台後半と、共に対ドルでの年初来安値に接近しています。

 この日公表されたFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録によると、FRB(米連邦準備制度理事会)は緩和縮小に向けて動き始めましたが、議論はまだ始まったばかりで、いつ公式発表するかなど具体的な日程は示されませんでした。

 FRB米経済に対して強気見通しを持っているのは、ワクチン普及によるコロナ感染抑制が前提になっています。デルタ変異株ウイルスの拡大はこの前提にとって大きなリスクとなります。その意味で、FRBが今月、緩和縮小を発表する可能性は後退したといえます。

 ただ、来週には13日(火曜)に6月の米CPI(消費者物価指数)の結果によってはマーケットのセンチメントがまた大きく利上げに傾く可能性もあります。14日はパウエルFRB議長の議会証言も予定されています。

今日の注目通貨

ドル/円:予想レンジ ↑112.27円、↓109.79円  

 ドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は111.03円。111.03円より上ならばドル買い優勢、111.03円より下ならばドル売り優勢。

112.74円 : 第4レジスタンス(HBO)
112.40円 : 2019年 高値(19年04月24日)
112.27円 : 第3レジスタンス
112.22円 : 2020年 高値(20年02月20日)

111.80円 : 第2レジスタンス 
111.65円 : 第1レジスタンス
111.64円 : 2021年 高値 

111.12円 : 06月 高値

111.03円 : ピボット

110.41円 : 第1サポート
110.38円 : 06月 61.8%
110.27円 : 第2サポート
110.15円 : 06月 平均値

109.93円 : 06月 38.2%
109.79円 : 第3サポート
109.32円 : 第4サポート(LBO)
109.19円 : 06月 安値

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成