今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは112.15

下値メドは110.20

バイデン政権の「バイ・アメリカン政策」はアメリカの殖産興業政策。「アメリカ国内でアメリカ製品を買い、アメリカの税金をアメリカ人の雇用のために使う」

 02日(金曜)のドル/円は、雇用統計発表後に下落。高値111.66円、安値110.95円、値幅は0.71円。

 この日は111.49円からスタートして、日本時間夕方に111.66円まで上昇。前日(1日)につけた昨年3月25日以来の高値(111.64円)をわずかに更新しました。

 しかし、NY時間の米雇用統計の発表後は売りが強まり、一時110.95円まで下落。111円以下にはドルを買いそびれた人のオーダーが待ち構えていて、やや戻して終値は111.02円(前日比▲0.51円)。

 7月のドル/円は、米雇用統計に対する強い期待で111円台まで上昇しました。この日のドル/円下落は、雇用統計のせいだったのか?いや、雇用者の増加数は予想より多かった。マーケットのおねだりには遠慮がないので100万人を超えなかったことが不満だったかもしれません。

 すでに年初来高値を更新するまでになっていたドル/円が一段上に進むためのハードルは高く、今回の雇用統計はさらに追いかけて買うには材料不足だったといえます。米独立記念日で本日のNY市場が休場になるので、(雇用統計の結果にかかわらず)利食い売りをする人の方が多かったのかもしれません。6月雇用統計の詳細内容については次ページをご覧ください。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の一言

この仕事(トレーディング)においては、不測の出来事を、それも極端な状況を考えておかなければならない。相場の動きに限界というものを想定してはならない - リチャード・デニス

Born in the USA

 BLS(米労働省労働統計局)が2日発表した雇用統計によると、6月のNFP(非農業部門雇用者数)は85.0万人増え(5月+58.3万人、4月+27.8万人)、失業率は5.9%(4月6.1%、5月5.8%)になりました。業種別の雇用を見ると、外食・飲食部門を中心に、レジャー・サービス業が約35万人の大幅増加となっています。ワクチン普及による移動制限の緩和と経済再開の進展が、雇用拡大につながっていることを示しています。求人も増えていて、6月の離職者(新しい職を探すために自主的に仕事を辞めた人)は、16.4万人増え94.2万人になりました。

 平均労働賃金は、前月比0.3%増、前年比3.6%増。平均賃金は業種によって差がありますが、全体としては、賃金高騰の兆候は見られません。また、週の労働時間も若干低下しました。労働環境が改善されて「人手不足による従業員の残業」が少なくなったことを示しています。

 米国ではコロナ禍のなかで、昨年3月と4月のたった2カ月の間に2240万人もの雇用が失われました。6月のNFPは、2020年4月時点から1,560万人増加しました。しかし新型コロナ感染流行前の2020年2月の水準に比べると、まだ680万人少ない状況です。

 別の見方をするならば、もし非農業部門雇用者数が毎月100万人のペースで増えるなら、今年の年末には、雇用市場はコロナ前の状態に戻れることになります。FRB(米連邦準備制度理事会)が来年1月から緩和縮小を始める強い動機になるでしょう。

今日の注目通貨:ドル/円

ドル/円:今週の予想レンジ ↑112.27円、↓109.79円  

 今週のドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は111.03円。111.03円より上ならばドル買い優勢、111.03円より下ならばドル売り優勢。

112.74円 : 第4レジスタンス(HBO)
112.40円 : 2019年 高値(19年04月24日)
112.27円 : 第3レジスタンス
112.22円 : 2020年 高値(20年02月20日)

111.80円 : 第2レジスタンス 
111.65円 : 第1レジスタンス
111.12円 : 06月 高値

111.03円 : ピボット

110.41円 : 第1サポート
110.38円 : 06月 61.8%
110.27円 : 第2サポート
110.15円 : 06月 平均値

109.93円 : 06月 38.2%
109.79円 : 第3サポート
109.32円 : 第4サポート(LBO)
109.19円 : 06月 安値

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成