今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは111.35円
↓下値メドは110.05円
労働市場はインフレにノックオン効果(連鎖反応)がある
28日(月曜)のドル/円は、上値重くやや円高へ。高値110.97円、安値110.50円、1日の値幅0.47円。
1年3カ月ぶりの円安水準に位置しているドル/円は、この日110.77円からスタート。欧州時間に、先週金曜日の高値(110.98円)と同水準の110.97円まで上昇しましたが、またも111円直前でUターン。NY時間には、金曜日の安値(110.48円)とほぼ同水準の110.50円まで下落。終値は110.62円(前日比▲0.16円)。
2営業日続けて高値が111円に届かなかったことは少し気になります。とはいえ、まだチャレンジできる位置にいるし、111円に乗せてそして終値ベースでも111円を確保できたなら、一段円安のチャンスが広がるでしょう。下サイドは、110.50円から110.20円にかけて厚い買いを観測。いずれにしても、今週金曜日の、あの超大物指標の前に相場の方向をあれこれ考えても仕方がない。
昨日の為替Walkerで「コロナのテーマは小休止」と言いましたが、間違いだったようです。デルタ株ウイルスが(ワクチン展開にもかかわらず)急速に拡大していることが懸念材料となって、原油先物市場や株式市場に影響が出始めています。
今日から週末にかけては重要な指標が多く発表されます。主なものでも、ADP雇用データ(30日)、製造業ISM(1日)、そして注目の6月雇用統計(2日)。雇用統計の非農業部門雇用者数(NFP)は2カ月連続で予想を下回っていますが、今回が強い結果になれば、FRB(米連邦準備制度理事会)のタカ派転向の理由にジャストフィットするはず。FOMC(米連邦公開市場委員会)を終えて、今週は連銀総裁のスピーチも集中。ハト派、タカ派、中立派、それぞれの立場から米利上げについての考えを示してくれます。
そのほかも、RBA(豪準備銀行)総裁(30日)、BOE(イングランド銀行)総裁(1日)、ECB(欧州中央銀行)総裁(29日)などキー・パーソンの発言が控えています。欧州の消費者物価指数と日銀短観(いずれも30日)も忘れないように。
主要指標 終値
今日の一言
いい仕事は、リラックスした状態に身を任せたほうが生まれやすい
※明日6月30日(水)の毎ヨミ!為替Walker「毎ヨミ!為替Walker」は休載です。
Change The World
FOMCは何も変えなった。しかしFOMCは全てを変えた
FRBの政策はあくまでハト派。「インフレが起きてもしばらく利上げしない」と投資家は考えて安心していました。そこにドットチャートの「2年後までに2回利上げ」というすごい爆弾が放り込まれた。激しく驚いたマーケットはドルポジションの清算に走りました。
ドットチャートについて、カプラン・ダラス連銀総裁は、「コロナ危機を脱しつつある米経済の見通しが飛躍的に改善した」ことを反映していると、楽観的な説明をしています。一方でドットチャートは、FRBの政策を反映したものではなく、あくまでも「FOMC各メンバーの個人的予想」だとパウエルFRB議長は繰り返します。インフレは短期的に上昇しても、所詮「一過性」で終わるというのがFRBの公式見解。これはまだ変わっていません。
FRBとマーケットの対話ツールであるはずのドットチャートが、混乱を招きました。マーケットの疑問はまだ多く残されています。なぜFRBインフレの上昇を予測できなかったのか?発生を予測できなかったのに、なぜインフレが年末までに治まるといえるのか?インフレが一過性だとすれば利上げはしないのか?それでも利上げは必要なのか?マーケットが納得できるような説明がされなければ、混乱はまだ続く可能性があります。
今日の注目通貨:ユーロ/円
今週の予想レンジ ↑134.46円 ↓129.15円
今週のユーロ/円のブルベアの分かれ目は131.80円。
131.80円より上ならばユーロ買いが優勢、131.80円より下ならばユーロ売りが優勢。
2021年これまでの高値は134.12円、安値は125.09円。平均値は129.61円、値幅は9.03円。
1日の最大値幅は1.85円、最小値幅は0.29円。平均値幅は0.67円。
先週末の終値は、2020年終値に比べて6.04円の円安。
135.47円 : 第4 レジスタンス(HBO)
134.46円 : 第3 レジスタンス
134.12円 : 06月 高値(2021年 高値)
133.44円 : 第2 レジスタンス
133.13円 : 第1 レジスタンス
132.56円 : 06月 61.8%
132.08円 : 06月 平均値
131.80円 : ピボット
131.60円 : 06月 38.2%
130.48円 : 第1 サポート
130.16円 : 第2 サポート
130.04円 : 06月 安値
129.15円 : 第3 サポート
128.13円 : 第4 サポート(LBO)
※明日6月30日(水)の毎ヨミ!為替Walker「毎ヨミ!為替Walker」は休載です。
本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身でご判断いただきますようお願いいたします。本コンテンツの情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。