スマホ出荷予想を下方修正も業績見通し据え置き、車載レンズセットが好調
現地コード | 銘柄名 |
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02382 |
舜宇光学科技(集団)有限公司 (サニー・オプティカル・テクノロジー) |
株価 | 情報種類 |
213.80HKD |
株価 企業情報 チャート |
光学部品の大手メーカー舜宇光学科技は、インドや東南アジアでの新型コロナの感染拡大を理由に、2021年の世界のスマートフォン出荷見通しを5.8%下方修正し、13億台に設定した。経営陣は短期的に、スマホのカメラ機能がグレードダウンするリスクがあるとしながらも、カメラ部品業界の統廃合が進む中、自社の技術力やコスト面の優位が市場シェアの拡大を後押しすると予想。2021年通期の業績見通しを据え置いた。同社はまた、「2021年インベスターズ・デー」において、AR/VR(拡張現実/仮想現実)やLiDAR(光検出と測距)、HUD(ヘッドアップディスプレイ)、スマートヘッドライトといった新規ビジネスに関する最新情報をアップデートしており、BOCIはその進捗状況を高く評価。4-6月のHCM(携帯端末用カメラモジュール)、HLS(同レンズセット)の出荷低迷やVLS(車載用レンズセット)の好調といった各種要因を反映させる形で、2021-2023年の予想EPS(1株当たり利益)を2%、4%、5%増額修正した。また、目標株価を小幅に引き上げ、株価の先行きに対して強気見通しを継続。同社をハードウェアセクターのトップピック銘柄としている。
インベスターズ・デーにおいて、経営陣は短期的なスマホ需要に懸念を示したが、長期的にはスマホカメラ技術がアップグレードするとの見通しを再確認し、自社のシェア拡大を予想。その理由として、業界をリードする研究開発力とコスト優位を挙げた。
VLSの出荷数は年初からこれまでに前年同期比92%増と好調。製品の多様化や顧客基盤の拡大が進んでいることが明らかになった。
AR/VR、LiDAR/HUDやスマートヘッドライトを含む新規ビジネスは、同社事業に占める比重がまだ小さい。ただ、BOCIは開発中あるいは量産化にこぎつけたプロジェクトがまだ存在しないにもかかわらず、強力な顧客基盤をすでに確保していることに感心したとコメントしている。
BOCIはVLS出荷の力強い伸びを織り込む一方、コンパクトカメラモジュールの予想平均価格を引き下げ、売り上げ見通しを下方修正。半面、VLCの比重拡大を理由に、2021-2023年の予想EPSを2-5%増額修正した。また、目標株価の算出ベースを2021年予想PER(株価収益率)38倍から2022年予想PER30倍にシフトし、目標株価を小幅に引き上げている。
レーティングの見直しにつながる可能性がある潜在リスク要因として、BOCIはマルチカメラ機能を搭載したスマホモデルの投入ペースが鈍化する可能性や、新規顧客・新製品の認定プロセスが鈍る可能性、半導体不足による影響、新たな価格競争が起きる可能性を挙げた。半面、支援材料となり得るイベントとして、ネット通販の一大セールイベント「618」(6月18日)期間中のスマホの売れ行きに関する情報や、6月の出荷台数統計を挙げている。
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