今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは110.95

下値メドは109.45

在宅勤務は経済的、環境的効率性を高め、資本の重複を減少させる

 18日(金曜)のドル/円は円安失敗。高値110.48円、安値109.94円、1日の値幅は0.54円。 
前日17日のFOMC(米連邦公開市場委員会)後に110.82円まで上昇した後Uターンしたドル/円。この日は110.17円からスタートして売り優勢。日本時間夕方に110円を抜け109.94円まで下げましたが、さすがにこの水準はまだ堅い。NY時間に反発して高値110.48円。終値は110円台キープで110.22円(前日比▲0.02円)。

 FOMCのマーケットはドル全面高に動きました。FRB(米連邦準備制度理事会)の「インフレ一時、緩和マジ」的ハト派スタンスを信じていたマーケットは、ドルのショートポジションを懸命にこそげ落とそうとしています。下落したのは通貨だけではなく、NY株式市場でダウ平均は533.37ドル安。金先物価格も続落。

 ドル全面高は、逆に言えば、他通貨がドルに対して安くなっているということ。ならばドル/円は「ドル高/円安」、年初来高値(110.97円)を更新して111円も時間の問題かと思われていました。ところがその期待を裏切って110円前半のレンジに退散しています。

 FOMCメンバーが「2年後までは据え置き」から「2年後までに2回利上げ」へ予想を上方修正したのに、不思議なことに米長期金利は上昇せず、逆に1.4%台に低下しています。米長期金利の先走り上昇を防ぐことができたパウエルFRB議長は喜んでいるでしょう。しかしドル/円が111円にチャレンジするには、金利が 1.7%を越えない限り難しそうです。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成
出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の一言

過ちを改めるには、自分が間違いを犯したと自覚すれば、それでよい。そのことをさっぱり思いすてて、ただちに一歩を踏み出すことが大事である - 西郷隆盛

Jump

 FRBは「量的緩和の縮小」議論を開始することを明らかにしました。しかし、カナダ銀行、イングランド銀行やRBNZ(NZ準備銀行)から比べると、まだ方向は明確ではありません。特に米国の雇用統計が2ヵ月連続で予想を下回る状況では、金融政策の引き締めに動くことには内部からも抵抗が予想されます。

 FRBの金融政策の枠組みであるAIT(平均物価目標)は、 一時的にインフレ率が2%を超えても、それを容認するという考え。インフレが十分に上昇するまでは予防的利上げもしない。

 なぜ平均物価目標かというと、FRBはこれまで先回り的に利上げを行ってきたのですが、そのせいでインフレ率2%がFRBの許容限度との認識が広がり、インフレ期待が低迷したままになっているという反省があるからです。

 結果主義に基づく平均物価目標という政策において、FRBは米経済にバブルが発生しても、それを目視確認するまでは、緩和政策を継続するというスタンス。しかし、中央銀行がインフレ率を自在にコントロールできるという保証はない。ある日突然インフレが暴走して狂乱物価の時代になるかもしれない。緩和縮小の決断を先延ばしするほど、いったんバブルが発生した時にFRBが急激な政策変更をするリスクも高くなります。

今日の注目通貨:ドル/円

今週の予想レンジ  ↑110.43円、↓109.01円 

 今週のドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は110.22円。110.22円より上ならばドル買い優勢、110.22円より下ならばドル売り優勢。

 2021年これまでの高値は110.97円、安値は102.59円。平均値は106.78円、値幅は8.37円。
1日の最大値幅は1.14円、最小値幅は0.18円。平均値幅は0.56円。
先週末の終値は、2020年終値に比べて6.93円の円安。

112.22円 : 2020年 高値(20年02月20日)

111.89円 : 第4レジスタンス(HBO)
111.43円 : 第3レジスタンス

110.97円 : 第2レジスタンス 
110.97円 : 2021年 高値
110.82円 : 第1レジスタンス
110.82円 : 06月 高値

110.22円 : ピボット

110.20円 : 06月 61.8%
110.00円 : 06月 平均値

109.81円 : 05月 38.2%
109.61円 : 第1サポート
109.47円 : 第2サポート
109.19円 : 06月 安値
109.01円 : 第3サポート

108.55円 : 第4サポート(LBO)

107.32円 : 2019年 安値

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成