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「環境」「社会貢献」「企業統治」といった観点を重視して銘柄選別を行う、そんなESG投資への資金流入が止まりません。
SDGsへの関心の高まりや関連ビジネスの世界的な拡大もあり、ESGを看板に掲げるファンドの数は増加の一途です。そんなESGファンドを選ぶ際に参考にしたいのが、サステナブルファイナンス開示規則『SFDR』です。ESG投資で世界をリードする、欧州発の情報開示規則『SFDR』を分かりやすく解説します。
【ポイント1】『SFDR』って何ですか?
『SFDR』は今年3月から適用が開始された、欧州連合のサステナブルファイナンス開示規則(Sustainable Finance Disclosure Regulation)の略称です。
欧州の運用会社などは『SFDR』の定める基準にそって、自社のファンドがどれだけサステナビリティ(社会や環境の持続可能性)に配慮しているのか、つまり「どれだけグリーンなのか」を公表することが求められるようになりました。
『SFDR』では、ファンドのサステナビリティ特性を3段階で評価します。最も評価が高いファンドは『SFDR』の条文の番号にちなみ「9条ファンド」と呼ばれ、次いで「8条ファンド」、「6条ファンド」と続きます。
【ポイント2】拡大が続くESG投資
SDGsへの関心の高まりや関連ビジネスの世界的な拡大を背景に、ESG投資への資金流入が止まりません。米国の調査会社EPFRグローバルによれば、ESG関連株式ファンド(投資信託)への資金流入は、2018年からの累計(6月2日時点)で約4,010億ドルにまで達しています。
【今後の展開】「うす緑」より「深緑」に注目
今後『SFDR』が浸透していくにつれ、ESGファンドの間でも選別が進んでいくことになりそうです。ESGファンドへの投資にあたっては、そのファンドがサステナビリティ特性で評価の高い「深緑」の9条ファンドなのか、それとも「うす緑」の8条や6条のファンドなのか、まずは確認したいものです。
昨今のESG投資の盛り上がりを見て、これに便乗したESGとは無関係の運用商品も散見されるようになってきています。いわゆる「グリーンウォッシング」と呼ばれる行為で、最近問題視されるようになってきました。こうした「グリーンウォッシング」へのけん制としても、『SFDR』によるファンド分類が役立つものと期待されています。
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