アナリスト評価◎の割安高配当株TOP15

コード 銘柄名 市場 株価 配当
利回り
時価総額 コンセンサス
レーティング
移動平均線
乖離率
9434 ソフトバンク 東1 1,407 6.17 67,331 3.8 -2.20
9513 電源開発 東1 1,550 5.02 2,837 3.6 -11.66
5020 ENEOS HLDG 東1 453 5.02 14,617 4.3 -5.51
8316 三井住友FG 東1 3,951 4.99 54,288 3.8 -0.69
4502 武田薬品工業 東1 3,719 4.84 58,680 3.9 -3.34
8725 MS&ADインシュアランスHD 東1 3,343 4.82 19,839 3.9 2.33
4544 H.U.グループHLDG 東1 2,945 4.82 1,690 3.6 -14.11
7167 めぶきフィナンシャルグループ 東2 232 4.74 2,735 3.5 -7.85
1861 熊谷組 東1 2,975 4.73 1,392 4.0 -2.84
8308 りそなHLDG 東1 467 4.59 11,736 3.6 0.74
8766 東京海上HLDG 東1 5,179 4.58 36,123 4.0 -3.29
8473 SBI HLDG 東1 2,763 4.52 6,759 4.3 -8.38
8058 三菱商事 東1 2,984 4.51 44,333 3.9 -2.28
5411 ジェイエフイーHLDG 東1 1,458 4.50 8,958 4.0 2.66
6412 平和 東1 1,821 4.39 1,817 4.0 -2.84
※データは2021年5月31日時点。
※配当利回りは予想、単位は%。時価総額の単位は億円。移動平均線乖離率の単位は%、基準は13週移動平均線。

※コンセンサスレーティング…アナリストによる5段階投資判断(5:強気、4:やや強気、3:中立、2:やや弱気、1:弱気)の平均スコア。数字が大きいほどアナリストの評価が高い。

※移動平均線乖離(かいり)率…株価が移動平均線(一定期間の終値の平均値を結んだグラフ)からどれだけ離れているかを表した指標。この数値がマイナスならば、移動平均線よりも現在の株価が安いということになる。

 上表は、長期投資に適した銘柄の高配当利回りランキングと位置付けられます。2021年5月31日時点での高配当利回り銘柄において、一定の規模(時価総額1,000億円以上)、ファンダメンタルズ(コンセンサスレーティング3.5以上)、テクニカル(13週移動平均線からの乖離率20%以下)などを楽天証券の「スーパースクリーナー」を使ってスクリーニングしたものとなっています。配当利回りはアナリストコンセンサスを用いています。

ランク外となった銘柄、新規にランクインした銘柄

 5月の日経平均株価は、一時調整する場面もありましたが、その後は持ち直して月間騰落率はほぼ横ばいの水準となっています。ランキング銘柄も高安まちまちの形になりました。

 一方、決算発表が集中したことで、株価が大きく動いた銘柄も多く、配当利回り算出の決算期が変化したことで、ランキング内での変動も大きくなっています。

 先月と比較して、今回新規にランクインしたものは、HUグループ(4544)熊谷組(1861)SBIHD(8473)JFEHD(5411)などとなっています。

 半面、除外となったものは、オリックス(8591)三菱UFJ(8306)アサヒHD(5857)兼松(8020)などになります。

 HUグループは、今期の収益見通しが嫌気されて株価が大きく下落、利回り水準が高まりました。ランキングが前回比で大きく上昇した電源開発も10%を超える株価下落となっています。今期の大幅減益見通しがネガティブ視されました。

 JFEHDは今期に配当水準が切り上がることがランクインの背景になります。

 一方、オリックス、三菱UFJ、アサヒHDなどは株価が上昇したことで、配当利回りの水準が低下しました。

 三菱UFJは今期の市場想定を上回る業績見通しが好感され、アサヒHDも底堅い決算内容が評価されました。オリックスは航空機関連と位置付けられるため、アフターコロナ関連として買いが優勢になりました。

 ランキング銘柄の予想配当利回り水準は、比較的、会社計画をベースにしたよりも高い水準のものが多くなっています。なかでは、HUグループや熊谷組などは予想配当利回りの水準がやや楽観的な印象も強いです。

 SBIHD、JFEHDは会社側で配当予想を示しておらず、SBIHDは前期の120円配当に対して125円水準がベースとなっており、JFEHDは前期の10円配当に対して65円程度がベースになっています。

 会社側の配当計画において、今期の増配を計画しているのは、三井住友FG(8316)が190円から200円、MS&AD(8725)が155円から160円などです。

 期初から増配を打ち出す銘柄は基本的に少ないとみられるので、据え置き予想となっている銘柄でも、今後の配当引き上げ余地は大きいものと考えられます。

相場の注目点

 米国では、株式市場への影響が大きい税還付に関して、確定申告の期限が例年の4月中旬から今年は5月中旬に延期されています。これによって、相場格言である「セルインメイ(5月に売れ)」は1カ月先送りされる状況となっています。

 その通りに調整に入るのか、6月相場は従来以上に米国市場の動向が注目されることになりそうです。

 全般的には、欧米を中心とした新型コロナのワクチン接種の進展、米国インフラ投資への期待感から、景気敏感株が物色の中心となってきそうです。

 相場のリスク要因としては、半導体不足による自動車減産の長期化、木材需給ひっ迫による住宅建設の停滞などが挙げられます。

 とくに後者に関しては、それほど市場の織り込みが広がっておらず、経済への波及効果も大きいとみられることで、警戒が必要となりそうです。高配当利回り銘柄に関しては、権利取りのタイミングまで時間があり、引き続き、米長期金利の動向が焦点となるでしょう。