7月の株主優待銘柄

 7月は、31日が土曜日のため、優待取得のための権利付き最終日が7月28日(水)、権利落ち日が7月29日(木)、優待権利確定日が翌30日(金)になっています。優待品を手に入れるには、7月28日(水)までに優待株を保有して、翌29日(木)まで持ち越すことが条件です。

 7月の銘柄数は31(※)と少なく、優待繁忙期の6月、8月、9月に挟まれた閑散期になります。駐車場割引券、丸善CHIホールディングスの書店で使える商品券や図書カード、クオカードなどカード系優待が多い印象です。

 ランキング外ですが、映画館運営会社の映画観賞券や、おしゃれなカフェレストラン運営のバルニバービ、ラーメンチェーン・丸千代山岡家の食事券優待などは映画好きや外食好き優待株投資家に根強い人気があります。

 多くの流通・外食企業の中間決算期にあたる8月、3月決算企業の年2回優待が集中する9月優待株の仕込み時の時期ともいえるでしょう。
※楽天証券 株主優待検索より

 そんな7月優待株の人気トップは、日本駐車場開発。1,000株(投資金額約16万円)以上が優待取得の条件ですが、7月末株主に年1回、自社運営の時間貸し駐車場1日駐車料金30%割引券5枚や子会社の日本スキー場開発のリフト利用割引券など、各種割引券が贈られます。

 第2位は書店チェーンの丸善CHIホールディングス。7月末の株主に全国の丸善、ジュンク堂書店で利用できる商品券が贈られます。同社の株は400円前後で、100株約4万円の投資で500円分がもらえるので、資金効率のいい優待といえるかもしれません。

 第3位は鳥貴族ホールディングス。1月、7月の年2回、100株保有で各1,000円(年間2,000円)分の食事優待券が贈呈されます。同社はコロナ感染拡大による緊急事態宣言の影響を受けて、最終赤字8億円超の見込みだった今2021年7月期の業績予想を未定に修正しました。赤字拡大が予想されるため、株価の動向には注意が必要です。

 第4位は飲料品メーカーのダイドーグループホールディングス。同社は1月、7月の年2回優待ですが、100株以上、半年間の継続保有で6,000円相当の自社商品がもらえるのは1月株主のみ。

 7月株主には、保有年数や株数の制限なく、グループ企業商品の優待価格販売の特典があるだけです。ただし、来年1月の優待を取得するには、今年7月時点で株主に登録されている必要があるので、それを狙った買いも有効でしょう。

 同社の優待権利確定日は7月20日(火)なので、7月15日(木)までに購入して16日(金)まで保有するのが優待権利取得の条件になります。

 第5位はいちごホテルリート投資法人。Jリーグの年間約1,000試合を対象にした観戦チケット抽選の応募権利が優待内容です。試合日ごとにJ1、J2、J3それぞれ1試合ずつ、何度でも応募できます(同一日程での当選は1試合のみ)。

 この7月末の投資主は4カ月後の11月の試合の抽選から半年間、応募できます。Jリーグファンにはたまらない優待ですが、現在はコロナウイルス感染症対策による入場制限などもあって、チケット入手スケジュールがタイトになっています。

 第6位は『肉のハナマサ』などを展開するJMホールディングス。7月の年1回、100株保有で、鶏の国産ムネ肉2kgや豚バラ、豚切り落とし各340g(前期実績)がもらえます。

 食品系優待の中でもボリューム的に突出しており、家族で数日間にわたって楽しめる食材は家計にとっても大助かりです。

 第7位はヘルスケア&メディカル投資法人。1月、7月末の年2回優待で、同リートが保有する介護付き有料老人ホームなどの無料体験入居(1泊2日食事つき)や入居一時金の割引などの株主特典を受けられます。

 第8位は園芸用品のタカショー。1月と7月の年2回優待で、7月は100株以上の保有で、株主特別販売カタログとオリジナルカレンダーが発送されます。

 1月末の「タカショー・プレミアム優待倶楽部」のポイント進呈は、500株以上が取得条件。500株では3,000ポイントがもらえ、各種商品と交換可能です。

緊急事態宣言が外食産業に直撃。優待株には正念場の夏に

 7月優待の権利付き最終日となる7月28日(水)は、予定では東京五輪の真っ最中(※5月26日時点)。

 水泳男子200mバタフライ決勝や柔道男子90kg、女子70kg決勝などが行われることになっています。ただし、五輪開催には国内に反対意見も根強く、事態は流動的です。

 今回、紹介した鳥貴族ホールディングスをはじめ、外食産業では長引くコロナ禍の影響で、前期・今期決算の業績下方修正が相次いでいます。

 緊急事態宣言の延長や解除後の感染再拡大が続く懸念もあり、飲食チェーンなど個人消費頼みのビジネスモデルが多い優待株の株価動向にも注意が必要です。

 コロナワクチン接種の拡大で、年後半には感染拡大が収束することを願ってやみません。

7月株主優待 人気ランキング

1位 日本駐車場開発

優待発生金額※1:153,000円
日本駐車場開発の優待品例: 自社駐車場割引券等

順位 コード 銘柄名 優待品例 優待発生株価※1
2 3159 丸善CHIホールディングス 買物券 40,000
3 3193 鳥貴族ホールディングス 飲食券 188,700
4 2590 ダイドーグループホールディングス 自社グループ商品割引 4,910
5 3463 いちごホテルリート投資法人 観戦チケット等 92,800
6 3539 JMホールディングス 精肉関連商品 209,500
7 3455 ヘルスケア&メディカル投資法人 施設利用サービス等 141,300
8 7590 タカショー 特別販売カタログ等 78,500
9 6654 不二電機工業 クオカード 128,400
10 3421 稲葉製作所 図書カード 151,400

最新の情報は、楽天証券の「株主優待検索」>>

※この記事は銘柄を推奨するものではありません。
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※株主優待・配当金は各企業の判断で廃止・変更になる場合がございます。お取引にあたりましては最新の株主優待情報を各上場会社のホームページ等にてご確認ください。
※1優待発生金額 = 前営業日終値(6月3日) × 優待獲得最低株数*で計算した金額です。
※このランキングは楽天証券での保有されているお客様の人数が2021年5月26日時点で多い順番です。

「株主優待検索」のやり方

 7月の人気優待銘柄を「株主優待検索」で調べる方法を解説します。ログインは必要なく、どなたでもお使いできます。

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 ※楽天証券ウェブサイトのトップページから、「株主優待検索」を開く場合は、「国内株式」→「株主優待」とクリックしてください。次に、水色の文字で「株主優待検索」と出ているところをクリックしてください。

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