今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは109.70円
↓下値メドは108.15円
バイデン政権が移民政策転換。メキシコとの国境に長い列
20日(木曜)のドル/円は、円高。高値109.31円、安値108.75円、1日の値幅は0.56円。
この日は109.17円からスタートして、FOMC(米連邦準備制度理事会)議事録公表後のドル買い戻しの流れを引き継いで東京時間に109.31円まで上昇。しかし109円台半ばに南下してきた売り圧力は強く、109円前後に押し戻されてしばらくもみあい。最終的には売りが勝ち、NY時間夕方に108.75円まで下落。終値は108.79円(前日比▲0.40円)。FOMC議事録後の上昇分をほぼ吐き出して終わりました。
5月のドル/円は、雇用統計後の108.33円が安値、CPI(消費者物価指数)後の109.79円が高値。19日の相場は上下に動き値幅もありましたが、このレンジは抜けていません。安値と高値の中間値は109.06円。前日の円高が若干修正されて中立レベルに戻っています。
主要指標 終値
今日の一言
深刻になっている自分を笑えるようになると、大抵のことはくよくよせずに乗り越えられるようになる
超インフレ時代がやってくる? I Feel It Coming
繰越需要とは、新型コロナによる人流抑制・移動制限(ロックダウンや緊急事態宣言)のために購買行動を控えていた消費者の需要が、規制解除とともに一気に回復することです。「リベンジ消費」と呼ぶ人もいます。
日本人などに比べると、アメリカ人はショッピングが大好きです。季節は良くなり、ワクチン接種完了した人はマスクなしで外出できるようになった。消費意欲が大いに盛り上がっているわけです。コロナでステイホームしていた間に貯めこまれたお金が放たれようとしています。それを示すように米国では夏休みのシーズンの旅行予約が増えています。クルーズ観光会社は新しい客船を発注するなど強気。ドル箱のビジネス出張が一気に復活すると航空会社は期待しています。
超インフレ時代がやってくるのか? 今のところその心配はあまりないようです。まず、CPIは、実際のインフレというよりも、去年が低かった分だけ今年が伸びているように見えるだけ。いわゆるベース効果です。もっとも、FRB(米連邦準備制度理事会)は、インフレは発生しないとは決して言っていません。インフレが急上昇する可能性は認めています。ただし、持続するものではなく1年後には落ち着いているという見解。
人流抑制(ロックダウン)解除後の繰越需要が一巡して、新型コロナで寸断された世界のサプライチェーン(供給網)が再構築されたならば、原材料の品薄問題も解決するという予想です。だから、FRBは緩和縮小を慌てていない。
サプライチェーンの修復は、ワクチン展開によって新型コロナが収束するという楽観的な前提に立っています。しかしインドや台湾では変異株の感染拡大で、供給が再び滞る懸念がでています。ベトナムではアップルの部品工場が一時閉鎖に追い込まれました。
FRBの政策は「予測」ではなく「証拠」によって決定するとパウエル議長は述べています。FRBはインフレに対して先回りして利上げすることはしない、実際にインフレが2%以上に定着したことを確認して初めて政策を変更するという意味です。ただ、それでインフレが大人しくなるかはその時にならないとわからない。
FRBはインフレのリスクをあまりに過小評価しているとの意見があることも事実。元米財務長官のサマーズ氏は、米経済のリスクは不況ではなく、資産インフレであり、FRBが危険なほど大きく出遅れる可能性が高いと批判しています。
今日の注目通貨:南アランド/円
南アフリカの中央銀行SARB(南ア準備銀行)は、この日(20日)に会合を開き、政策金利を3.5%に据え置きました決定は予想通り。マーケットは将来の利上げを期待させるような「タカ派」的コメントを期待されていましたが、SARBの声明文はどちらかというと「ハト派」でした。それでも、利上げ期待は消えず、早ければ9月実施の予想もでています。
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