今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは109.60

下値メドは108.30

国の競争力が、税率の低さではなくビジネスのしやすさで比較される時代が来る


 18日(火曜)のドル/円は4営業日連続で下落。4営業日ぶりの108円台、110円はさらに遠く。
高値は109.28円、安値は108.83円、1日の値幅は0.46円。

 この日は109.15円からスタートして、いつものように最初は上を目指すも不調。110円近辺にあった売り勢力が109円台半ばへ南下している模様。109.28円で押し戻され、欧州時間に109円を割ると108.83円まで下落。終値は108.90円(前日比▲0.34円)。終値108円台は5月11日以来。

 5月のドル/円は、雇用統計後の108.33円が安値、CPI(消費者物価指数)後の109.79円が高値。安値と高値の中間値は109.06円。終値の水準は売り勢力優勢を示唆。

 全体的なドル売りの流れの中でユーロ/ドルは堅調。この日は2月25日以来の高値となる1.2234ドルまで上伸。なお、今年の高値は1月6日の1.2349ドル。ユーロ/円はさらに好調で、133.19円まで上昇して今年の高値を更新中。

 ポンドはなぜ注目されているのか?今日の注目通貨をご覧ください。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成
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主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の一言

わたしたちがどう思おうと、変化は必ずおこる

今日の注目通貨

ポンド Start Me Up

「英国の今年の成長率は2ケタ行くだろう。」BOE(イングランド銀行)のホールデン委員との見通しを示しています。英経済は1年後にはコロナ前に戻る」と強気です。

 迅速なワクチン接種展開が効果を上げ、英国ではロックダウン解除が進んでいます。4-6月期の英国経済は力強く回復。7-9月期には早くもコロナ前の水準に戻る期待が高い。ロックダウン解除に伴い一部の国や地域への海外旅行も解禁され、夏休みの予約はすでに満杯に近い状態。

 英政府は休業手当を延長。さらに「ニュー・スーパー控除」を導入して家計の懐は温かい。コロナの最中に貯めこまれたお金が「リベンジ消費」となって放たれようとしています。腕にワクチンを打って景気回復に向かう、いわゆる「腕まくり景気」ブームがやってくる期待が高まっています。

 BOEのブリハ委員は「2021年の英国経済は、2020年と同じくらい異常になるだろう」として、「英国の今年のインフレ率は、BOEの目標値を超えて上昇する」と予想しています。

 コロナからの経済再起、中央銀行の緩和縮小(金融政策の正常化)という、FX市場のテーマに沿って順調に進んでいるのが英国。ポンドが注目されるのは当然でしょう。

 英国は、コロナ変異株の感染が拡大するなかでの経済再開の先行ケースとして世界が注目。ワクチンが変異株感染を十分抑えられず、再びロックダウンということになれば、英国だけではなく、世界経済全体を暗くさせることになります。

 政治問題もあります。今月6日に行われた英国のスコットランド議会選挙は、独立派のSNP(スコットランド民族党)は議席を伸ばしたもののあと1票で過半数に届きませんでした。

 しかし独立問題は消えたわけではなく、緑の党を合わせると議会では独立支持が多数派であることに変わりはありません。SNPは、コロナ禍の今を避けて来年を目指して独立投票の正当性を高等裁判所で争う予定。この問題はブレグジット同様、今後のポンドの材料になり続けるでしょう。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

ポンド/円:今週の予想レンジ ↑155.17円  ↓153.49円

 今週のポンド/円のブルベアの分かれ目は154.83円。154.83円より上ならばポンド買いが優勢、154.83円より下ならばポンド売りが優勢。

156.21円 : 第4レジスタンス(HBO)
156.61円 : 2018年 高値

155.69円 : 第3レジスタンス
155.17円 : 第2レジスタンス
155.01円 : 第1レジスタンス

154.83円 : 05月 高値(2021年 高値)

154.33円 : ピボット

153.34円 : 05月 61.8%

153.65円 : 第1サポート
153.49円 : 第2サポート

152.97円 : 第3サポート
152.88円 : 05月 平均値
152.45円 : 第4サポート(LBO)
152.42円 : 05月 38.2%

150.93円 : 05月 安値

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