2021年4月の個人投資家に人気だった銘柄は!?

<2021年2月1日~4月30日のS&P500指数の推移>

出所:楽天証券ウェブサイトより

 4月のS&P 500 指数は、4月1日に初めて4,000ポイントを上回って終了したのを皮切りに堅調に推移し、終値ベースでの最高値は4月29日の4,211.47ポイントでした。

 背景には、バイデン大統領が打ち出した2兆2,500億ドル(約250兆円)規模のインフラ計画があると考えられ、世界的な景気回復への楽観が強まる結果となりました。

2021年4月 米国株式買付者数ランキング

順位 ティッカー 前月順位 銘柄名 関連するテーマ
1 SPYD 2 SPDRポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF ETF、高配当株式
2 COIN - コインベース 暗号通貨、
金融テクノロジー
3 AAPL 3 アップル スマホ、PC
4 VOO 8 バンガードS&P 500 ETF ETF、S&P500
5 TSLA 9 テスラ 電気自動車
6 VYM 6 バンガード 米国高配当株式ETF ETF、高配当株式
7 T 10 AT&T 通信、高配当株式
8 HDV 11 iシェアーズ コア米国高配当株ETF ETF、高配当株式
9 VTI 12 バンガード トータル ストック マーケットETF ETF、
USトータル・
マーケット
10 QQQ 7 インベスコQQQ 信託シリーズ1 ナスダック100
※楽天証券内買付者数ベース。2021年4月1日~4月30日、国内約定日ベース。

 4月に当社で最も米国株式買付者数が多かった銘柄はSPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF(SPYD)で、上位10銘柄のうち、5銘柄をETF(上場投資信託)が占めました。

 そして、何より特筆すべきは2位のコインベース(COIN)。こちらの銘柄は、4月14日上場にも関わらず、月間買付者数ではアップル(AAPL)テスラ(TSLA)を差し置いて2位にランクインしました。

 また、前月10位だったAT&T(T)が3つ順位を上げて7位。こちらの銘柄は、4月8日権利落ち日で、一株につき0.52USDの配当金があった高配当株としても人気の高い銘柄です。

ランキング上位の銘柄について、最近の動向を確認

コインベース(COIN)

出所:楽天証券ウェブサイトより(2021年4月14日~4月30日足チャート)

 2021年4月14日にNASDAQに上場し、当社でも上場初日の初値確認後から、注文の受付を開始したコインベース(COIN)。同社は、米国最大の暗号資産(仮想通貨)交換業者であり、昨今のビットコインを代表とする仮想通貨のあおりを受けて、上場前から注目を集めていました。

 初日は、328.3ドルで終わり、その後は徐々に株価を下げていき、4月30日の終値は297.6ドル。4月は株価約9.35%安という結果に終わりました。

 背景として、昨年終盤から今年の早い時期にかけてあった、仮想通貨の小型バブルのツケが回ってきているという見解もあるようです。

AT&T(T)

出所:楽天証券ウェブサイトより(2021年4月1日~4月30日足チャート)

 傘下にAT&Tコミュニケーションズ、ワーナーメディア、AT&Tラテンアメリカを抱える世界最大の通信会社です。S&P500の採用銘柄であり、その中でも時価総額上位100社で構成されるS&P100の銘柄でもあります。

 通信事業を中心に展開しているため比較的業績が安定しており、株価もここ10年は30~40ドル前後と、一定の範囲で推移しています。

 また、2021年も配当性向50%以上を予定しており、高い配当利回りが予想されます。

 米国株取引をこれから始めたいという方も、1万円以下で買える高配当銘柄として注目してみてもよいかもしれません。

バンガード トータル ストック マーケットETF(VTI)

出所:楽天証券ウェブサイトより(2021年4月1日~4月30日足チャート)

 バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)は、グロースおよびバリュースタイルに分散した大型株、中型株および小型株を投資対象とし、CRSP USトータル・マーケット・インデックス(同インデックス)に連動した投資成果を目指す米国籍のETFです。

 同インデックスは米国株式市場の投資可能銘柄のほぼ100%をカバーしております。

 このETFは、昨今の米国株式市場の成長と連動して株価を堅調に上げています。普通株とは異なり、一つの銘柄で、多くの株式にバランスよく投資できることから、こちらも米国株取引をこれから始めたいという方とって、手のつけやすい銘柄と言えるでしょう。