複数の投資家から集めたお金を一つの大きな資金としてまとめて運用する「ファンド」という仕組みは、少額投資を可能にする運用手法の一つです。その「ファンド」の1形態である投資信託もまた、少額投資と相性のよい金融商品です。
楽天証券をはじめ、最近は、投資信託の最低購入金額を100円とする金融機関も増えました。各種ポイントを投資信託の購入代金に充当できるサービスも拡充され、投資へのハードルはぐっと下がっています。
しかし、実際に具体的な投資信託の銘柄を確認すると、投資信託の値段を表す「基準価額」は1万円前後のものが多くなっています。
「100円から買えるはずなのに、これはどういうこと…?」と思った方もいるかもしれません。
なぜ?投資信託の価格表示
基準価額の表示例

1日に1回公表される投資信託の「基準価額(きじゅんかがく)」とは、ファンドに組み入れられている株式や債券の時価総額を、保有者全体の口数で割ったもので、一般的に「1万口あたり」の値段を指します。
基準価額1万円前後の商品が多いのは、投資信託が「1万口あたり1万円」から運用を開始するからです。

この「口数」の考え方は、スーパーで売っているパックのお肉をイメージするとわかりやすいでしょう。パック肉は多くの場合、「100グラムあたり○○円」として売られています。
お肉のグラム数あたりの値段が日によって変わるように、投資信託も、口数あたりの値段=基準価額が日々変動するのです。
つまり、「100円で買う」ということは、「100円分だけ買う」ことと同じなのです。

投資信託を100円分購入したとき、おおよそ何口になる?
答え:68.98口≒69口
(注:本計算はあくまでも理論上の概算値であり、実際の処理とは異なります)
購入口数は、購入金額÷基準価額×10,000で求めることができます。
したがって、先の例の場合、69口(概算)が購入できるということになります。
ちなみに、「投資信託が積み立て投資と相性がよい」と言われるのは、基準価額が下がったときにより多くの口数を買うことができるからです。
上記の式からも分かるように、購入金額を一定とした場合、基準価額が下がれば、購入できる口数は増えます。
先ほどのスーパーのパック肉で例えるなら、グラム数あたりの値段が下がったときに、同じ予算で多いグラム数のお肉を買える…といったところでしょうか。
基準価額の下落時でも自動的に積み立てることで、長い目で見たときに平均買付単価を下げられる。これが、少額でも始められる積み立て投資のメリットです。
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