イマイチ勢いに欠けたドル/円、114円台に留まれず

前日(10月23日)の市場概況

 ドル/円:114円から上に進めず、113円台前半に戻す
週明けのドル/円は、衆院選の結果を受けて、円安方向に窓を開けてオープン。東京時間早朝に、約3カ月ぶりの円安水準となる114.09円をつけました。政治の安定を好感して日経平均も史上初の15連騰を記録。

 しかし、114円台の滞在は短時間でした。113円台後半に押し戻されてしばらくもみあったあと、NY時間午後には米株価が下落したこともあって、113.24円まで下落。終値は113.428円(-0.079円)で、先週NY終値よりも低い水準で引けました。(チャート1)

 

ユーロ/円:ドル/円とともに上下

 ユーロ/円は、東京時間早朝に9月25日以来の高値となる134.12円まで上昇。ただその後はドル/円に連れて値を下げ、NY時間には133.09円の安値をつけました(チャート2)。カタルーニャ独立問題でユーロ/ドルが冴えず、2週間ぶりの安値水準の1.1724ドルまで下げたことも上値を重くしました。

 

豪ドル/円:

 豪ドル/円は今月の高値を89.06円まで更新。89円台の重さを確認すると88.42円まで下押し。今週水曜日に7~9月期の消費者物価指数の発表があるため、様子見となりました。(チャート3)

 

この指標を見逃すな!今日(10月24日)の注目イベント

欧州の景気先行きは?

 今日は、ユーロ圏のPMI(購買担当者指数)が発表されます。PMIは、ECB(欧州中央銀行)も注目しているユーロ圏の景気動向を観測する重要な先行指数です。10月の速報値では、前月に比べてやや低下も、依然として歴史的な高水準を維持。欧州の企業活動と経済成長が、今後さらに拡大することを示しています。

 また今週は、木曜日にECB会合が控えています。ドラギ総裁は、ECB量的緩和の縮小の開始を発表する予定です。