2020(令和2)年8月28日

安倍晋三前首相、在職1位の7年8か月で辞意表明

 2020(令和2)年8月28日、安倍晋三前首相が辞意を表明しました。第2次安倍政権が2012年12月26日に発足して以来、発表直前の8月24日には在任日数が2,799日となり、大叔父である佐藤栄作氏の記録を抜いたばかりでした。

 新型コロナウイルス感染症の対応に対する国民やメディアの批判が高まる中、第1次政権のときと同じく持病の潰瘍性大腸炎が悪化したことが退陣の理由でした。9月16日の内閣総辞職まで、首相の在職日数は歴代最長の2,822日。2006年9月から2007年9月の第1次政権時代も含めると3,188日。安倍晋三氏は日本の憲政史上、最も長い間、首相の座にいた人物になりました。

 安倍政権が残した最大の功績は経済政策「アベノミクス」です。大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略という3本の矢で構成され、中でも安倍氏の起用した黒田東彦日本銀行総裁による金融緩和政策は、リーマンショックや東日本大震災で低迷した日本の株式市場をよみがえらせました。

 2012年11月の民主党政権総辞職の際に8,000円台だった日経平均株価は長期的な上昇を続け、安倍氏が辞意を表明した2020年8月末には2万3,000円台を回復し、在任中に4倍近く値上がりしました。その後、安倍政権下で官房長官を務めていた菅義偉氏が、後任の総理大臣となりました。

2020(令和2)年8月28日の日経平均終値は

22,882円65銭