2021年1-3月期に3倍超の大幅増益見通し、石炭価格の高騰が寄与

現地コード 銘柄名
01898

中国中煤能源

(チャイナ・コール・エナジー)

株価 情報種類

3.58HKD
(4/8現在)

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 中国2位の石炭会社、中国中煤能源が7日、2021年1-3月期の大幅増益見通しを発表した。中国会計基準に基づく純利益は、前年同期比427-443%増の34億1,500万-35億2,000万元となる見込み。国際会計基準では同272-282%増の39億3,700万-40億4,200万元に上る見通しを示した。国内の石炭価格をはじめとする主要製品価格の高騰が背景。例えば、山西省産の高品位炭(5,500キロカロリー種)の秦皇島港積出し価格は、1-3月の平均スポット相場が1トン当たり723元と、前年同期比30%高。また、年間契約、月間契約に基づく石炭の平均販売価格もそれぞれ同9%、31%上向いた。月次の業務統計を見ると、自社生産した石炭の販売量は1-2月に前年同期比9%増。石炭からのオレフィン製造(Coal to Olefin)プロジェクトの製品価格も、旺盛な需要と原油高を背景に上昇している。

 石炭と石油化学製品の価格高騰を理由に、BOCIは1-3月期の大幅増益見通しにさほどサプライズはないとの見方だ。とはいえ、経営陣が発表した1-3月の利益見通しは、BOCIが設定した2021年通期の利益予想の41-42%(中国会計基準)、50-52%(国際会計基準)に当たる数字。また、中国国内の石炭価格は3月前半から30%上昇しており、BOCIは自社予想を上回るペースだと指摘。石炭相場に関する自社の予測はやや慎重すぎたと認めている。

 このため、4月22日の1-3月期決算の発表後には、より詳細な分析を加え、同社の収益予想をアップデートする方針。現段階では従来予想を据え置き、株価の先行きに対する中立見通しを据え置いた。1-3月期の大幅増益見通しの発表が、短期的に株価の支援材料になるとみている。2021年1-3月期のマクロ経済が着実に回復基調にあり、主要製品の販売価格が急騰したことが利益を押し上げた。