今朝(10月23日)の市場概況

ドル/円:ドル/円は一時114円

 週明けのドル/円は、NY終値から30ポイント高い113.82円で窓を開けてオープン。東京時間の朝には、一時3カ月ぶりの高値となる114円台に乗せました。(チャート1)

 第48回衆院選は22日投開票が行われ、自民党が280台の議席を獲得。公明党と合わせて議会の2/3を上回る圧勝となりました。政治の安定感に加え、経済面ではアベノミクスと日銀の超低金利政策が信任を得たわけで、円安が今後も継続するとの考えが強まりました。

 

前日(10月20日)の市場概況

ドル/円:113円後半まで円安進む

 週末のマーケットでは、ドル/円が大幅上昇。米上院が2018会計年度の予算決議案を可決したことで、トランプ政権の減税プランが大きく前進するとの期待が高まり、東京時間午前のドル/円は、112.51円を安値に113円台半ばまで、1円近くドル高/円安が進みました。

 しばらく高値圏で揉み合いましたが、NY時間午後になって113.56円までさらに上値を伸ばし、7月14日以来、約3カ月ぶりとなる高値をつけました。終値は113.507円(前日比+0.959円)

 
 

ユーロ/ドル:1.18ドル台に止まれず下落

 ユーロ/ドルは、米上院での予算決議案可決を受けたドル買いに流され下落。東京時間に週の高値に並ぶ1.1857ドルをつけたところから失速して、NY時間には1.1762ドルまで値を下げました。(チャート2)

 

 

ポンド/ドル:上昇。ブレグジット交渉に明るい兆し

 円やユーロがドルに対し売られるなかで、ポンドは上昇。1.3087ドルまで週の安値を更新したあと大きく反発、1.3200ドルまで値を戻しました。(チャート3)。

「12月には次の段階に進みたい」と、メルケル独首相がブレグジット交渉に前向きな発言をしたことが理由。EU(欧州連合)と英国との通商交渉が早期に始まる可能性が高まり、EU単一市場から撤退する英経済にとっては明るい材料となりました。

 

 

カナダ/円:失業率低下を好感して買われる

 カナダ/円は下落。今月の高値水準の90.74円から、89.77円までカナダ安/円高が進みました。この日発表の小売売上高が、予想に反してマイナスに落ち込んだことが失望を招きました。(チャート4)

「金融緩和策はもはや不要」などと、カナダ銀行の強気発言を味方に、カナダの鼻息は荒かったのですが、今回の指標結果で、行き過ぎた楽観論に警戒感も出始めそうです。