本日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは109.85

下値メドは108.00

スタートアップ企業が増えるにつれ、債券市場の役割は小さく、個人の信用度がより重要になる

 18日(木曜)のドル/円は108円を挟んで横ばい。FOMC(米連邦市場委員会)会合後に円高に振れ108.86円からのスタートでしたが買いは強く、ほどなく109円台を回復。日銀会合の内容を巡る報道で108.62円まで下げ当日安値をつける場面がありましたが、再び年初来高値(109.36円)を目指して上昇。しかし高値は109.30円まで、NY時間午後には再び109円を割り、終値は前日ほぼ同水準の108.90円。109円台が重いのか、それとも108円台後半が堅いのか、気迷い状態。

「米経済は回復基調にある。」しかし、「緩和政策は継続する(利上げはしない)。」これがFOMC(米連邦市場委員会)でパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が伝えてきたメッセージでした。株式市場にとっては追い風、ドルにとっては金利差縮小で向かい風、になるはずでしたが、マーケットはそうは動きませんでした。

 自動運転を任された米長期金利が大人しくするわけもなく、1.7%台なかばまで上昇して再びドル買いが活発化。しかし、昨年1月は2%前後の水準だったわけで、パウエル議長の見解のように、米経済がコロナ前のピーク水準まで予想以上に早く回復するというならば、現在が暴走とはいえません。

 今日は日銀の政策会合が行われます。すでにリーク報道されていますが、日銀は長期金利変動幅を上下0.25%程度まで方向拡大する方針。またETF(上場投資信託)の買い入れは年6兆円とする目安をなくし、市場の混乱時にのみ購入する見通しとなっています。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の一言

自分の価値は自分で決めることさ。つらくて貧乏でも自分で自分を殺すことだけはしちゃいけねぇよ - 勝海舟

More Than A Feeling

 中央銀行の金融政策の今年の注目ワードは「緩和縮小」。米国の経済指標は、足許のもたつきはあっても、4月以降は目覚ましく改善するという予想が増えています。同時にインフレも急上昇へ。

 インフレ一時的なのか?目の前で物価がどんどん上がっていっても、これはすぐに下がるよ、なんて笑ってすませられるか。その時になってみないとわからない。 

 パウエル議長は「経済が回復すると考えられる多くの理由が存在する」として、米経済の先行きに自信を示しています。世界のコロナ感染者の1/4が米国に集中している時こそ明るい見通しを示すことが、実際の政策以上に大事なのかもしれない。今日は日銀会合。黒田総裁は国民を勇気づけるようなメッセージを伝えてくれるでしょうか。期待したいです。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

今日の注目通貨

豪ドル:予想レンジ ↑86.47円  ↓82.52円

 この日(18日)に発表されたオーストラリアの2月雇用統計は、予想を上回る強さでした。失業率は6.3%から5.8%に大幅に低下。雇用の内訳もフルタイム従業員が増え、パートタイムが減るという良い傾向で、雇用市場の回復は「非常に緩やか」と形容していたRBA(豪準備銀行)に挑戦するような急速な回復。

 経済指標の回復に加え、ドルとの関係では「利上げをできるだけ遅らせる」というハト派姿勢をFRBが維持しているだけに、豪ドルの魅力が高まっています。

 豪ドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は、84.50円。
84.50円より上ならば豪ドル買いが優勢、84.50円より下ならば豪ドル売りが優勢と判断します。

88.12円 : 2018年 02月 高値  

87.23円 : 第4レジスタンス (HBO)
86.47円 : 第3レジスタンス

85.72円 : 第2レジスタンス
85.48円 : 第1レジスタンス
85.45円 : 2021年 03月 高値  LAST

84.50円 : ピボット

84.95円 : 2021年 02月 高値 

83.51円 : 第1サポート
83.27円 : 第2サポート 

82.52円 : 第3サポート 
82.05円 : 2021年 03月 安値  LAST

81.76円 : 第4サポート  (LBO)

79.85円 : 2018年 11月 安値

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成