資産10億円!【研究者型富裕層】の投資術!

今回は、本業が医療系の研究者である「B原B朗氏」の米国株式の長期投資を紹介します。総資産は預貯金も含めて約10億円。約50年かけてゆっくり育てた、B氏の資産増幅術とは?

 

投資もじっくり研究肌!米国株×50年で資産10億円!

 高校生の頃から留学し、米国で研究者としてのキャリアを約40年歩んできたB原B朗氏。米国での現役生活を終えて帰国してからも研究者として活躍している向学心溢れる研究者です。給与が少ない若いころから、分からないものには投資をせず、割安な優良企業を超長期で保有する、ウォーレン・バフェット氏ばりの米国株の長期投資を続けてきました。

 米国株式の長期リターンは日本株式のそれと比較してもパフォーマンスは歴然としています。代表的な米株価指数であるS&P500の過去30年間(1988~2017年)の年率平均リターンは9.3%であるのに対して、同期間のTOPIX(東証株価指数)は1.8%しかありません。仮に本当に年率9%で複利運用ができたとしたら、20年間では元本は約5.6倍にもなる計算です。

 計算どおりにはいかないのが現実ですが、B氏は、ボーナスが出ては自分で調べた銘柄を買い、売らずに保有し続けた結果、50年で10億円を突破。成長率は単純計算で年率5%という、理想そのままに近い成長結果を実現しました。

株価関係ナシ、惚れた企業を狙い撃ち

 C氏の買付注文はいつも唐突。気になった銘柄があれば、くまなく企業情報や財務内容を調べ上げ、成長ストーリーの仮説を立て、これだと確信したら「○○という会社を買いたい、今すぐ欲しいがどれくらいで買えるの?」という早急な電話があります。惚れてしまったら早く欲しくてたまらず、そのときの株価が高くても気にならないのです。

 チャートはいつも週足や年足でみる年単位の長期チャート。そして常に成り行き注文です。ニューヨーク市場に取り次ぐ際、急な価格変動による成立を避けるために指値注文を出す場合も、かなり低い価格設定をされるので、ほぼその日のスタート値で取引が成立します。為替変動も気にしません。金額も予定額全てを一回で買い切ります。

 私もつい、「もう少し下がったタイミングを見てはいかがでしょうか」と言ってしまうこともありましたが、B氏は思い立ったらすぐ欲しいとのことで買ってしまいます。すると、不思議なことにB氏が買った銘柄の株価は、そこからさらに上がっていくのです。

 研究熱心なB氏が目をつける銘柄にはニッチな銘柄も多く、日本の証券会社からは取り次ぐことができないような新興企業や欧州の会社を買いたいといわれたことが何度もあります。目利きのポイントは、その会社の事業内容や研究分野がビジネスとして大きな将来性があるかどうか。そしてその内容に、自分が惚れ込めるかどうか。お気に入りのアイテムを買い集め、並べて楽しむ、というような、いわばコレクター風の投資スタイルです。

真似できる!富裕層投資戦略

 B氏の投資の極意をまとめると、以下のようなものになります。

 日々進歩する情報技術のおかげで今や高度な株式トレーディングツールも個人投資家が自由に使いこなせるような時代ですが、B氏は今でも電話で株価を聞いて取引される往年のスタイルです。B氏のような典型的な長期株式投資家の投資スタイルには、私たちがもしかしたら最近忘れがちになっている株式投資のヒントがあるのかもしれません。