※モトリーフール米国本社、2021年2月11日投稿記事より

 長期的資産形成において、株式投資に勝る手段はありません。

 2000年代初めのドットコム・バブル、2007~2009年のグレート・リセッション、そして2020年の新型コロナウイルス危機といった数々の下落相場に直面したにもかかわらず、S&P500指数は過去40年間で10.9%という年平均リターン(配当込みのトータルリターン)を挙げています(執筆時点)。

 つまり投資した資金が2倍になるのに7年もかからないということです。

 しかも、世の中を大きく変えるイノベーションや業界に破壊的創造をもたらす企業であれば、市場を上回るリターンをもたらす可能性も十分にあります。

 以下の4銘柄はそうした企業であり、投資したら10年間は保有しておきたいものです。

スクエア

 キャッシュレス化が進み、デジタル決済への移行が今後も続くとみられる中、スクエア(NYSE:SQ)は恩恵を受けるポジションにいます。

 スクエアはPOS(販売時点情報管理)システムで知られており、同社のネットワークを通じた総支払額(GPV)は2012年の65億ドルから2019年には1,062億ドルに急増し、成長率は年率49%に上りました。

 最近では大手企業を加盟店に取り込むことに成功しており、手数料収入を主体とする同社の事業にとって、年間GPVの大きい大手企業は売上増につながります。

 さらに、デジタル決済プラットフォーム「キャッシュ・アップ」もスクエアの成長に大きく貢献しています。

 キャッシュ・アップは支払いだけでなく、銀行振替や投資にも使える他、ビットコインの取引にも利用することが可能で、月間アクティブユーザー数は2017年末から2020年半ばの間に4倍以上に増加しました。

 スクエアは今後10年間にわたり、フィンテック銘柄の中でトップクラスの成長率を実現すると思われます。

インテュイティブ・サージカル

 ロボット支援手術システムを開発するインテュイティブ・サージカル(NASDAQ:ISRG)も創造的破壊企業の1社です。

 同社の「ダビンチ」システムは、従来の腹腔鏡手術の代替として導入が進んでおり、2000年以降に世界全体で約6,000台が設置されています。

 これは、競合を全て合計したよりも多い台数で、医療業界におけるダビンチの優位性は圧倒的とみられます。

 ダビンチの導入が一段と進めば、手術のたびに使われる器具や付属品の売上、そして定期的なサービス収入も見込まれ、これらは、設置にコストのかかるダビンチ本体と比べて利益率の高い、うまみのある収入です。

 ダビンチで手術が可能な施術種類を広げるのみならず、低侵襲性の肺生検を可能にする「イオン」など新たな機器の開発も手掛け、インテュイティブ・サージカルの成長はとどまるところを知りません。

ネクステラ・エナジー

 ネクステラ・エナジー(NYSE:NEE)は大手電力会社として初めて、再生可能エネルギー源の開発に本格的に取り組んだ企業であり、米国では既に太陽光発電と風力発電で最大の発電能力を有しています。

 2020~2022年の間に550億ドルの設備投資を計画していますが、再生可能エネルギーの発電コストの低さと高い成長性により、将来的に大きな利益をもたらしてくれるはずです。

 また、電力需要は景気に関係なく安定しているため、キャッシュフローや利益は予測可能かつ持続可能です。

 これほどの規模がありながら年間7~9%の成長を遂げているネクステラ・エナジーは、公益事業という一見地味なセクターでも破壊的創造が可能であることを示しています。

エッツィ

 アマゾンやウォルマートが君臨するオンライン小売市場において、エッツィ(NASDAQ:ETSY)は独自性により消費者から愛されています。

 中小企業と個人を結び付け、カスタマイズ商品やオリジナル商品を消費者に販売するためのプラットフォームを提供しています。

 新型コロナウイルスのパンデミックが追い風となったのは間違いありませんが、同社の業績は数年前から上向いていました。

 流通取引総額(GMS)は2020年1月から9月の間に2倍に増加し、純利益は3倍以上となりました。

 既存顧客による購入額の増加が増益の主因です。

 最近では、動画の投稿やEtsy Adsの広告インフラの改良などに積極的に投資を行っています。

転載元:モトリーフール

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