2021年1月の個人投資家に人気だった銘柄は!?

<直近3カ月間のS&P500指数の推移>

出所:楽天証券ウェブサイトより

 1月の米国株式市場は、バイデン大統領が推進する経済対策や政府のコロナ対応計画を追い風に、リスク選好ムードが高まり、昨年に続き堅調な相場となりました。

2021年1月 米国株式買付者数ランキング

順位 ティッカー 前月順位 銘柄名 関連するテーマ
1 AAPL 7 アップル スマホ、PC
2 ZM 3 ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ ビデオ会議、テレワーク
3 TSLA 2 テスラ 電気自動車
4 SPYD 1 SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF ETF、高配当株式
5 KO 23 コカ・コーラ 清涼飲料水、高配当、配当貴族
6 NIO 15 ニオ 電気自動車
7 T 4 AT&T 通信、高配当、配当貴族
8 ICLN 31 iシェアーズ グローバル・クリーンエネルギー ETF ETF、クリーンエネルギーセクター
9 VOO 17 バンガード・S&P 500 ETF ETF
10 VYM 9 バンガード・米国高配当株式ETF ETF、高配当株式
注釈:楽天証券内買付者数ベース。2021年1月1日~1月31日、国内約定日ベース。

 そのような相場の中、1月の当社内米国株式買付者数ランキングで1位となったのは、昨年発売されたiPhone12の販売が好調なアップル(AAPL)です。2位ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ZM)、3位テスラ(TSLA)、4位SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF(SPYD)は昨年に引き続き人気を集めています。また、1月のランキングでは、日本でもおなじみのコカ・コーラ(KO)が前月の23位から大きく順位を上げて5位にランクインしたほか、iシェアーズグローバル・クリーンエネルギーETF(ICLN)も前月の31位から8位までランキングを上げるなどの動きがありました。

ランキング上位の銘柄について、最近の動向を確認

アップル(AAPL)

出所:楽天証券ウェブサイトより(直近6カ月日足チャート)

 1月の当社内米国株式買付者数ランキングでトップとなったアップルは、1月27日に第1四半期(2020年10‐12月期)の決算発表を控え、1月26日には終値ベースで過去最高値143.16ドルまで上昇しました。27日に発表された決算では、売上高、純利益が市場予想を上回る結果となりました。次世代通信規格「5G」に対応するiPhone12の販売が好調で、iPhoneの売り上げが過去最高を更新し、また、中国での販売が57%伸びるなど、業績は好調に推移しているようです。5Gは今後ますます普及していくと見込まれるので、今後も新型iPhoneの需要が高まるか注目です。

コカ・コーラ(KO)

出所:楽天証券ウェブサイトより(直近6カ月日足チャート)

 5位のコカ・コーラは、前月の23位から大幅に順位を上げてランクインしました。1月のコカ・コーラの株価は、年明け初めての取引である1月4日に株価が大幅に下落して以降、前年末終値の54.84ドルから1月29日終値48.25ドルまで約12%下落しました。コカ・コーラは著名投資家ウォーレン・バフェットが投資する「バフェット銘柄」としても有名で、また高配当銘柄としても人気を集めている銘柄です。そのため、株価が大きく下落したことで、この機会に投資しようと考えた個人投資家が増加したと思われます。

iシェアーズグローバル・クリーンエネルギーETF(ICLN)

出所:楽天証券ウェブサイトより(直近6カ月日足チャート)

 8位のiシェアーズグローバル・クリーンエネルギーETF(ICLN)は、S&Pグローバル・クリーンエネルギー指数に連動する投資成果を目指しているETFです。

 銘柄名からもわかるように、同銘柄はクリーンエネルギー関連銘柄に分散投資できるETFで、世界のクリーンエネルギー業界の中から、太陽光発電、風力発電、水力発電、地熱発電、バイオ燃料(バイオマス)などの分野で流動性が高い30銘柄を中心に構成されています。

 世界的に「温暖化ガスの排出削減」に向けた動きが強まるなか、米国でも「クリーンエネルギー政策」の推進を掲げるバイデン氏が大統領に就任したことから、今後もクリーンエネルギー関連銘柄には注目が集まると思われます。

 クリーンエネルギー関連の個別銘柄に投資するのも一つの方法ですが、ETFは複数の銘柄に分散投資できるというメリットがあるため、個別銘柄の選定をするのが難しいという方やリスク分散したいという方は同銘柄のようなETFを活用するのも良いかと思います。