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菅内閣はデジタル化の推進を最重要政策の一つとしていますが、河野規制改革相が押印の原則全廃の号令をかけ行政手続きで必要な押印を99%以上廃止する方向となりました。ハンコを押す行為がなくなれば、その手続きは書面でなくてもよく、オンライン化がしやすくなります。また民間企業もコロナ禍で『電子署名』の導入を始めています。『電子署名』サービスも受託が急増しており注目されます。
【ポイント1】官民とも脱ハンコの動きが加速
菅内閣はデジタル化の推進を最重要政策の一つとしていますが、新型コロナ対応の過程で国内のデジタル化の遅れが強く認識される結果となりました。昨年9月には河野規制改革相が行政手続きで押印の原則全廃の号令をかけ、押印が99%以上廃止される方向となりました。また1月18日に召集された通常国会で押印廃止の関連法案を一括して提出し改正をめざしています。
民間企業でもコロナ禍で在宅勤務の割合が高まる中、ハンコをやめ『電子署名』を導入する動きが出始めています。場所にとらわれずに働くには、紙の書類や押印手続きが障害になるためです。
【ポイント2】コロナ禍で『電子署名』サービスの受託急拡大
『電子署名』サービス最大手の弁護士ドットコムは1月25日、同社の『電子署名』サービスの採用企業数が14万社に達したと発表しました。東京都などで緊急事態宣言が再発出され、テレワークを再び実施する企業が増えたことで、1月の新規採用社数は1万社を超え、1カ月間として過去最高となりました。また2020年9~12月の契約データの送信件数は715,810件と前四半期に比べ25.5%増えました。
GMOインターネットグループのGMOグローバルサイン・ホールディングスは1月15日、福岡市や千葉市など9自治体と『電子署名』の活用など業務効率化に向けた実証実験を始めると発表しました。脱ハンコやデジタル化に意欲的な自治体の正式導入につなげる方針です。
【今後の展開】デジタル化で『電子署名』への取り組みは本格化の方向
日本は官民ともにデジタル化が遅れているといわれています。官公庁は政府主導で、民間はコロナ禍による在宅勤務など働き方の変化が脱ハンコ、デジタル化の流れを加速しており、デジタル化に不可欠な『電子署名』への注目が高まっています。『電子署名』やそのサービス提供はまだ始まったばかりで、採用企業の割合も低水準にとどまっています。今後は『電子署名』への取り組みが本格化していくとみられています。
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