本日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは105.45

下値メドは104.50

8週間が民主的ロックダウンの「限界」。それ以上は社会不安を引き起こす

 株式市場や商品市場のボラティリティに比べるとFX相場は静か。ドル上昇の動きを眺めながらも、まだ「ドル安」相場観を捨てられないマーケットです。なんとなくしっくりこない相場でヤル気がでない。

 2日(火曜)のドル/円は円安続行。104.91円でオープンして、安値は東京時間につけた104.83円までと、床がじわじわせり上がってくる。NY時間には105.17円まで上値を伸ばして今年の高値を更新。終値は104.99円。

 ユーロ/円は上値重く高値は126.82円まで。127円に失敗してNY時間に126.27円まで下落。個人投資家は2月のユーロ/円の相場見通しをどう見ているのでしょうか?楽天証券の相場アンケート調査によると、約25%が2月のユーロ/円は「ユーロ安/円高」に動くと予想していることがわかりました。「ユーロ高/円安」に動くは、最も少なく20%。残り55%は「動かない(わからない)」の 55%。昨年末から年頭にかけてあれほど勢いのあったユーロの上昇が、ここにきて急に衰え戸惑いを感じる個人投資家が多いようです。今月のユーロ/円の上下の重要レベルは、今日の注目通貨をご覧ください。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の一言

時間を自分の味方につけるには、ある程度自分の意思で時間をコントロールできるようにならなくてはならない – 村上春樹

イエレン財務長官とドル安

 バイデン新政権のもとで財務長官に就任するFRB(米連邦準備制度理事会)前議長のイエレン氏は、「ドルの価値は市場によって決定されるべきであり、自国の輸出を有利にするためにドル安を求めることはしない」と述べ、為替操作に断固反対する立場を明らかにしました。トランプ前大統領のドル安誘導政策に決別したという意味では、「ドル高志向」と受け取れます。

 だからといって、米国が長期的なドル安傾向に歯止めをかける政策をとるのかというと、そうではない。むしろその逆。

 イエレン財務長官は、コロナ禍から米経済を一刻も早く立ち直らせるには「大胆な行動(Act Big)」が必要であるとして、バイデン大統領の大型景気刺激策を応援する考え。お金が必要とあれば、米50年債の発行も検討するということです。

 そしてFRBは超緩和路線を継続。ゼロ金利を続けて物価が一時的に2%を超えてもFRBは利上げしない。ずっと先の話を心配するより、まずは米経済を「ホット」にすることだとパウエルFRB議長は語ります。

 バイデン政権の景気刺激策、イエレン財務長官のドル高政策、そしてパウエル議長のゼロ金利のトリオによって米国が経常赤字(貿易赤字)と財政赤字の「双子の赤字」の拡大方向へ進んでいることは明らか。双子の赤字の増大は、将来的に深刻な経済危機を誘発することになり、投資家の深刻なドル離れにつながるリスクをはらんでいます。

 米国の政策は、ドル高ではなくドル安。為替操作はしない。しかし市場によって決定されるドルの価値は安くなります。

今日の注目通貨

ユーロ/円: 2月の予想レンジ:124.29円から129.09円

 2月のユーロ/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は126.69円。126.69円より上ならばユーロ買い優勢、126.69円より下ならばユーロ売り優勢。

130.01円 : 第4 レジスタンス(HBO)

129.25円 : 2018年12月 高値 
129.09円 : 第3 レジスタンス

128.18円 : 第2 レジスタンス

127.89円 : 第1 レジスタンス
127.50円 : 2019年 高値(19年03月01日)
127.49円 : 2021年01月 高値
127.23円 : 2020年12月 高値

126.85円 : 2020年08月 高値 

126.69円 : ピボット

125.49円 : 第1 サポート
125.21円 : 第2 サポート 
125.09円 : 2021年01月 安値 

124.35円 : 2020年12月 安値
124.29円 : 第3 サポート

123.99円 : 2020年08月 安値 
123.37円 : 第4サポート (LBO)

122.38円 : 2020年09月 安値

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成