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昨年1月に発生した新型コロナは『外食産業』に特に大きな影響を与えました。外出自粛や在宅勤務の拡大などにより消費スタイルも一変し、『外食産業』はビジネスモデルの見直しを迫られました。こうした中、昨年末から新型コロナの感染拡大が加速し、今年1月に政府は11都府県に再度の緊急事態宣言を発令し、『外食産業』は午後8時までの営業時間短縮を求められました。業態転換の動きが一段と加速しそうです。
【ポイント1】『外食産業』は新型コロナの感染拡大の影響大
昨年1月に発生した新型コロナの感染拡大を抑制するため、政府から外出自粛や在宅勤務の拡大の要請を受けて、消費者は外食を削減し、テイクアウトや宅配へシフトしました。また、外食する場合には食べたいものをあらかじめ決めての目的来店が増加しました。『外食産業』はこうした消費行動の変化の影響を受け売り上げは減少しました。業態別では明暗が分かれ特化型の焼き肉や回転ずしなどは、相対的に好調な一方、団体顧客への依存が大きい居酒屋や総合型のファミリーレストランなどは苦戦しました。
こうした中、政府は新型コロナの感染再拡大を契機に、今年1月7日に1都3県を対象に再度緊急事態宣言を発令、13日には7府県を追加しました。『外食産業』は、これまでも居酒屋から焼き肉店などへの業態転換やテイクアウト、宅配などへ業態転換を進めてきましたが、今回の件はその動きを加速しそうです。
【ポイント2】居酒屋などの業態転換が加速
居酒屋業態は忘年会や新年会などが減少し厳しい状況にあります。また緊急事態宣言の再発令を受け、居酒屋業態の一部店舗を休業すると同時に業態転換を加速しています。居酒屋大手のワタミは直営の居酒屋業態の一部を休業する一方で、居酒屋全店の3割にあたる約120店を「焼肉の和民」に切り替えるなど業態転換を進めます。
すかいらーくHDは、2021年末までに不採算店を中心に一部店舗の閉店を決めた一方、ファミリーレストラン内に併設した唐揚げ店を2021年春までに現在の3倍の約1,100店に増やし持ち帰り需要を取り込みます。
【今後の展開】業態転換が今後の成長や業績改善につながることを期待
今回の業績悪化は新型コロナの感染拡大という特殊要因によるものですが、新型コロナが収束しても、在宅勤務の定着などにより新型コロナ前に完全に戻るのも難しい状況にあります。業態転換は簡単ではありませんが、今回のコロナ禍を契機に各社は業態転換などへの取り組みを加速させています。各社の取り組みが今後の成長や業績改善につながり、消費者は多様でより利便性の高いサービスを享受できるようになることが期待されます。
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