主要3指数が過去最高値を更新!

直近3カ月間のS&P500指数の推移

出所:楽天証券ウェブサイト

 12月31日、米主要3指数はいずれも過去最高値を更新し、2020年の取引を終えました。S&P500指数は前年末比+16%の上昇となりました。日本のTOPIX(東証株価指数)も前年末比+4%の上昇となりましたが、2020年も米国株の方がより上昇する結果となりました。

12月の個人投資家に人気だった銘柄は!?

2020年12月米国株式買付者数ランキング

順位 ティッカー 前月順位 銘柄名 関連するテーマ
1 SPYD 6 SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF ETF、高配当株式
2 TSLA 3 テスラ 電気自動車
3 ZM 5 ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ ビデオ会議、テレワーク
4 T 11 AT&T 通信、高配当、配当貴族
5 RKT 234 ロケット・カンパニーズ 住宅ローン、フィンテック
6 AI - シースリー・エーアイ AI、ソフトウエア、クラウド
7 AAPL 2 アップル スマホ、PC
8 PFE 4 ファイザー 医薬品、新型コロナワクチン
9 VYM 10 バンガード・米国高配当株式ETF ETF、高配当株式
10 HDV 12 iシェアーズ コア米国高配当株 ETF ETF、高配当株式
注:楽天証券で取引した買付者数ベース
期間:2020年12月1日~12月31日、国内約定日ベース

 12月の当社内米国株式の取引において、最も買付者数の多かった銘柄は、高配当株式ETF(上場投資信託)として人気のSPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF(SPYD)です。9位のバンガード・米国高配当株式ETF(VYM)、10位のiシェアーズコア米国高配当株ETF(HDV)は、2020年も引き続き人気の銘柄となりました。

 12月のランキングの中で注目は、ロケット・カンパニーズ(RKT)が前月の234位から大きくランキングを伸ばし5位にランクイン、そして、12月に新規上場したばかりのシースリー・エーアイ(AI)が6位にランクインしている点です。

2020年12月米国株式買付者数ランキング上位分析

ロケット・カンパニーズ(RKT)

出所:楽天証券ウェブサイト(直近6カ月日足チャート)

 2020年8月に新規上場したロケット・カンパニーズは、オンラインで住宅ローンを融資する米国の大手住宅ローン専門会社です。

 ユーザーは7,000万人を超え、米国では認知度が高い会社です。新型コロナウイルスの拡大の影響もあり、長期金利が大きく低下している環境の中、住宅ローンの借り換えが増え、同社サービスの需要も高まっているようです。

シースリー・エーアイ(AI)

出所:楽天証券ウェブサイト(直近2カ月日足チャート)

 12月に新規上場したシースリー・エーアイは、AI(人工知能)、予測分析、IoT(モノのインターネット)アプリケーションなどのAIを使った法人向けソフトウエアをクラウド提供する企業です。

 ロイヤル・ダッチ・シェルやアストラゼネカなど多数の世界的大手企業も同社のサービスを利用しています。AIの需要は今後ますます高まると思われ、同社には今後も注目が集まるとみられます。

2020年のGAFAMの株価

 ハイテク株の代表格であるGAFAM(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル、マイクロソフト)の2020年の株価推移は以下のようになりました。

アルファベット(グーグル)クラスA:前年末比+30.9%
アマゾン:前年末比+76.3%
フェイスブック:前年末比+33.1%
アップル:前年末比+80.6%
マイクロソフト:前年末比+41.0%

2020年GAFAMの株価推移

出所:Bloombergのデータより楽天証券作成
注:各銘柄2019年12月31日の終値を1とした場合の2020年12月31日までの株価比較

 2019年もGAFAMは株価が大きく上昇していましたが、2020年も大きく上昇する結果となりました。

 2020年は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、インターネットを通じてサービスを提供しているようなハイテク関連株などが相場をけん引していました。

 特にアマゾンは外出規制が世界的に行われた中、オンラインショッピングの需要の高まりを受け、前年末比+76%という大きな上昇となりました。いまだに新型コロナウイルス問題の収束の目途が立っていない状況で、2021年も引き続きハイテク企業の需要は高まる可能性が考えられます。GAFAMの動向については2021年も注目です。