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新型コロナの感染が世界各地で再拡大、国内でも首都圏中心に感染が拡大し、緊急事態宣言が再発令される状況にあります。そうした中、昨年12月から米ファイザーの『ワクチン』が英国、米国などでの接種が始まり、感染収束の切り札として期待が高まっています。国内企業もアンジェスに次いで塩野義製薬も『ワクチン』の臨床試験(治験)を始めています。『ワクチン』の選択肢を広げる上で国内企業の開発進展が期待されます。
【ポイント1】欧米などで『ワクチン』接種開始
ファイザーの『ワクチン』が英国で緊急使用許可を得て、12月8日に英国で接種が始まり、米モデルナ、英アストラゼネカの『ワクチン』も接種が始まりました。
日本政府は2021年前半までに国民全員分の『ワクチン』を確保する目標を掲げますが、世界各国間で『ワクチン』の獲得競争が激化しています。欧米の企業にはやや遅れましたが、国内企業もアンジェスに次いで塩野義製薬も治験を始めています。このほか、第一三共なども『ワクチン』開発を進めています。
【ポイント2】国内企業も治験開始
アンジェスは12月8日、開発中のウイルスの遺伝情報の一部を体内に送り込み抗体を作る「DNAワクチン」について、投与対象を増やした治験を開始したと発表しました。500人の健康な成人を対象に8施設で実施し、最終段階の治験は2021年以降に国内外で合計数万人規模で行う見通しです。
塩野義製薬は12月16日、開発中の新型コロナの『ワクチン』について、国内で治験を開始したと発表しました。2021年末までに生産能力を年間3,000万人分以上にする計画です。開発するのは「組み換えタンパクワクチン」で『ワクチン』はウイルスの遺伝子情報を基に昆虫細胞を使って作り、製造期間は8週間程度と短くなります。
【今後の展開】国内企業の『ワクチン』の治験進展に期待
『ワクチン』は先行した欧米の3社でも治験数が十分といえず、東京五輪を控え国内では『ワクチン』への期待と不安が交錯している状況にあります。政府の要請によりファイザーの『ワクチン』は、2月下旬接種開始に日程が前倒しされましたが、世界での獲得競争は激化しています。新型コロナ収束に向け安定した供給体制を確立する上で、国内企業の治験が進み国産の『ワクチン』という選択肢が加わることが期待されます。
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