2月の株主優待銘柄

 2021年2月の優待株は、月末の27日、28日が土日のため、権利付き最終日が天皇誕生日の祝日明けの2月24日(水)、権利落ち日が25日(木)、26日(金)が優待の権利確定日になります。2月24日(水)までにお目当ての優待株を保有し、25日(木)まで持ち越すと優待の権利が発生します。少し早めのスケジュールなので気をつけましょう。

 2月は人気の高いイオングループや百貨店といった流通業、人気の外食・小売業がひしめく「優待激戦月」で、権利確定銘柄は141銘柄(※)。787銘柄を擁する翌3月の優待祭りも間近に迫り、2月、3月合わせて、どのように資金配分して効率よく優待を取得するか、優待投資家としての腕の見せどころになります。

 銘柄数では3月に劣りますが、2月は人気流通・外食企業の優待が多いので、人気が集中しそうな銘柄に関しては株価高騰による高値づかみのリスクにも気をつけたいところです。
※楽天証券 株主優待検索より

 第1位は全優待株の中でも人気第2位に君臨する日本最大の流通企業イオンです。優待内容は100株保有なら、イオンやマックスバリュでの買物金額の3%が半期に1度返金される買物代金のキャッシュバック優待。イオンでの買物が日課というユーザーにとっては「生活必需品」といえる実用性の非常に高い優待です。

 イオン系クレジットでの買物に対しても現金返却があるので、優待キャッシュバック&クレカのポイント二重取りも可能。イオン、マックスバリュ、イオンスーパーセンターでは毎月20日、30日が「お客さま感謝デー」で5%割引なので、その日に買物すれば100株保有でも計8%の割引・返金が受けられます。これほど家計に大助かりな優待は他にはないでしょう。

 さらに1,000株以上を3年以上長期保有すると、1,000株で2,000円分のイオンギフトカードももらえます。ただし、イオンはコロナ禍の巣ごもり消費で業績も好調なため、一時3,000円台を突破するなど株価もかなり高くなっています。すでに株を保有している人は優待と株価上昇による含み益拡大で大満足のはずですが、新規購入にはより多額の資金が必要になっています。

 第2位は、家電量販店ビックカメラの買物券優待です。100株保有では2月末に2,000円、8月末に1,000円の年間合計3,000円分の買物優待券がもらえます。8月末には保有期間に応じた優待もあり、1年以上2年未満で+1,000円、2年以上の長期保有で+2,000円分増えます。

 第3位は、人気外食優待の吉野家ホールディングス。100株保有で2月末、8月末に300円券が10枚セットになった3,000円(年間6,000円)分の優待食事券が贈呈されます。吉野家の牛丼並は352円+税ですので、優待券1枚と90円弱の現金で並丼20食分ですから、かなり食べ応えのある優待です。優待券を返送すれば、ミニ牛丼の具など、商品詰め合わせセットと交換可能です。

 第4位は商業施設のフードコートなどに多種多様なレストランを展開するクリエイト・レストランツ・ホールディングス。100株以上の保有で一律、2月末、8月末株主に各2,000円(年間4,000円)分の優待食事券が贈られます。

 第5位は喫茶店チェーンのコメダホールディングス。100株以上の保有で一律、2月末、8月末に1,000円(年間2,000円)分の優待電子マネーが贈られます。継続株主には電子マネーが自動チャージされるKOMECAカードが送付されないので、使い切ったあとも大切に保管しましょう。

 第6位はイオングループの商業施設の開発・運営を行うイオンモール。2月末の株主に年1回、100株保有で3,000円分のイオンギフトカードか、カタログギフトなど、いずれか1品が贈られます。イオン同様、1,000株以上を3年以上長期保有すると、1,000株で2,000円分のイオンギフトカードを追加でもらえます。

 第7位高島屋の買物10%割引優待。100株以上の保有で2月末、8月末の株主に株主優待カードが贈呈され、100株では利用限度額30万円の買物まで10%割引を受けることができます。商品券やタカシマヤカードも利用可能ですが、ポイントがつくのはタカシマヤプラチナデビットカードだけ。銀行引き落とし金額に対して2%のポイントが付与されます。高島屋で行われる有料文化催事に無料入場できるのも、美術鑑賞好きにはうれしい特典です。

 第8位は乳幼児服の西松屋チェーン。100株保有で各1,000円(年間2,000円)分のプリペイドカード方式のお買物カードが贈呈されます。それとは別に3年以上継続保有の2月末株主に対しては100株保有で500円分が追加贈呈される長期保有優遇制度も2020年から始まりました。同社の権利確定日は2月20日、8月20日と早いので注意しましょう。

2月、3月の優待最盛期はセットで考えて計画的優待取り

 2月、そして、続く3月は優待株の数が非常に多いので、選ぶのに困ってしまう、という人も多いはずです。

 2月優待に関しては、イオンをはじめ、欲しい人には絶対欲しい年2回優待が多いため、そういった銘柄は頻繁に売買するよりも、黙っていても優待権利が取得できるよう長期保有に徹するほうが、気がラクかもしれません。

 一方、クオカードや図書カード優待、「この優待、今度試したいな」というものに関しては、優待権利付き最終日を前に短期売買もしくは現物買いと信用売りをともに行うクロス取引(つなぎ売り)を使って資金効率よく取得する、というのもいいでしょう。

※つなぎ売りの注意点について詳しくは、楽天証券ウェブサイト『リスクを抑えて株主優待を獲得する「つなぎ売り」について』をご覧ください。

 昨年2020年は2~3月に株式市場がコロナショックに見舞われ、優待目的で買った株が大きく値下がりして多額の含み損を抱えてしまった優待投資家が多かったかもしれません。2021年は春先に向けてワクチンも徐々に供給・接種されていくはず。優待株の多い外食、小売り、アパレル関連株は「コロナ克服後の復興需要」に少しは期待が持てる状況になるでしょう。

 優待ももらえて、しかも業績復活で株価も反転上昇という、最も幸せな優待株投資が復活することに期待したいです。

2月株主優待 人気ランキング

1位 イオン

優待発生金額※1:331,500円
イオンの優待品例:
買物返金カード等

順位 コード 銘柄名 優待品例 優待発生株価※1
2 3048 ビックカメラ 買物券 111,900円
3 9861 吉野家ホールディングス 飲食券 188,700円
4 3387 クリエイト・レストランツ・ホールディングス 食事券 58,500円
5 3543 コメダホールディングス 自社電子マネー 183,300円
6 8905 イオンモール ギフトカード等 168,500円
7 8233 高島屋 買物割引カード 87,500円
8 7545 西松屋チェーン 買物カード 154,200円
9 3086 J.フロント リテイリング 買物割引券 80,100円
10 2930 北の達人コーポレーション 自社商品 46,200円

最新の情報は、楽天証券の「株主優待検索」>>

※この記事は銘柄を推奨するものではありません。
※売建可能数量や日歩は、楽天証券ウェブサイトにログインいただくとご覧いただけます。
※株主優待・配当金は各企業の判断で廃止・変更になる場合がございます。お取引にあたりましては最新の株主優待情報を各上場会社のホームページ等にてご確認ください。
※1優待発生金額 = 前営業日終値(1月7日)× 優待獲得最低株数*で計算した金額です。
※このランキングは楽天証券での保有されているお客様の人数が2021年1月7日時点で多い順番です。

「株主優待検索」のやり方

 2月の人気優待銘柄を「株主優待検索」で調べる方法を解説します。ログインは必要なく、どなたでもお使いできます。

 ※スマートフォンでお読みの方は、上記をクリックすると、「楽天証券スマートフォン専用サイトへ移動しますか?」とポップアップが出ます。「OK」をクリックしてください。スマホでも、PC版とほぼ同じ検索が行えます。
 ※楽天証券ウェブサイトのトップページから、「株主優待検索」を開く場合は、「国内株式」→「株主優待」とクリックしてください。次に、水色の文字で「株主優待検索」と出ているところをクリックしてください。

優待銘柄を検索

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2月に権利が確定する人気優待銘柄を検索

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