20年通期に最大95%の大幅増益見通し、21年以降も高収益持続へ
現地コード | 銘柄名 |
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00968 |
信義光能控股 (シンイー・ソーラー) |
株価 | 情報種類 |
14.26HKD |
株価 企業情報 チャート |
信義光能はこのほど、20年12月本決算が前年比75-95%の大幅増益となる見通しを発表した。これはBOCIの予想と市場コンセンサス予想をいずれも上回る数字。BOCIは市場が依然として、製品ミックスのアップグレードやコスト削減余力を背景とした同社の粗利益率の回復力を過小評価していると指摘。20-22年の利益見通しの増額修正に伴い目標株価を引き上げ、株価の先行きに対する強気見通しを継続している。
同社は香港証取に上場した13年から16年まで、4年連続で通期の大幅増益見通しを発表したが、その後の3年間は途絶え、今回は4年ぶり。原材料価格と燃料価格が上昇し、太陽光発電向け補助金の削減などを通達した「531」政策が足かせとなる中で、大幅増益見通しを発した形。BOCIは国内業界における同社の優位性がうかがえると指摘している。
前年比75-95%の増益見通しをあてはめると、20年通期の純利益は42億-47億HKドル。BOCIは自社予想を7-20%上回ったとし、その理由として、ガラス製品の粗利益率が予想以上の数字となる可能性を挙げた。20年下期には予想の43%に対し、49%に達する可能性があるという。また、ここ数カ月間、人民元の対HKドル相場が上昇したことを、予想上振れの一因に挙げている(同社の決算通貨はHKドル)。
21年には日産4,000トン規模の新規生産設備を導入する計画であり、同社全体の溶解能力は35%拡大する。平均販売価格は現在のピークレベルから下落する可能性があるものの、BOCIは21年通期の加重平均価格が前年を4%上回るとの見方(増値税込みで1平方メートル=32元を予想)。20年4-6月期の低価格をその理由に挙げた。また、製品価格が一時の過度の高値から“正常化”することにより、超白フロートガラスとの潜在的な競争圧力を和らげる効果も期待できるとしている。
コスト面を見ると、21-22年には珪砂の社内供給の拡大により、一段のコスト競争力の向上が見込める。また、ソーダ灰のコストも21-22年にはヒストリカル平均値並みに落ち着く可能性があるという。BOCIは21-22年の粗利益率を48%、46%と予想。20年下期の49%からやや低下しつつも、安定的に推移するとみる。
BOCIは生産量の拡大とコスト想定値の引き下げに伴い、20-22年の利益見通しをそれぞれ43億6,000万HKドル、64億6,000万HKドル、73億7,000万HKドルに増額修正。SOTP(サムオブザパーツ)方式に基づき、目標株価を引き上げた。新たな目標値は21年予想PER(株価収益率)で23.5倍相当の水準となる。一方、レーティング見直しにつながる可能性がある潜在的なリスク要因としては、◇世界の太陽光発電需要が予想を下回る、◇原材料コストが予想以上にかさむ、◇ガラス業界に不利となる政策が導入される可能性を挙げている。
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