※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の窪田真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「[動画で解説]NISA枠で長期投資したい割安・高配当利回り株10選【投資初心者】」
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株式投資デビューを考える初心者にオススメは、大型の「高配当利回り株」
私は、日本株は配当利回りや買収価値から見て「割安」で、長期投資で買い場と判断しています。新型コロナ感染拡大、米中対立激化など不安材料はいろいろありますが、不安があって株価が割安なうちにしっかり投資していくことが、長期的な資産形成に貢献すると考えます。
「日経平均はすでに2万6,000円を超えてしまった。割安ではないのでは?」と思った方もいるでしょう。日経平均の上昇率の高さが目立ちますが、個別銘柄を見ると戻りが鈍い割安株がたくさんあります。特に、大型の高配当利回り株には、株価が長期的に低迷しているものが多数あります。
「個別株投資に挑戦したい」と思うなら、ぜひ高配当利回り株から始めてください。最初に投資するのは、日本を代表する大型株で4%前後の利回りが出る高配当利回り株が良いと思います。言い方を変えると、日本を代表する大企業だが、株式市場であまり人気のない「割安株」です。
「割安株より成長株の方が良いのでは?」と思う方もいるでしょう。もし本物の成長株を見抜くことができるならば、成長株がおもしろいと思います。見かけ倒しの成長株にひっかかると、大きな損失を被ることもあるので、注意が必要です。
今、日本株の個別銘柄に投資デビューを考えるならば、まず割安株から始めた方が良いと思います。これには2つの理由があります。
【1】小型成長株はハイリスク・ハイリターン
【2】「成長株優位」と「割安株優位」は循環する
以下、詳しく説明します。
小型成長株はハイリスク・ハイリターン
小型成長株を当てると大きくもうかりますが、失敗したときに損失が大きくなることもあります。つまり、ハイリスク・ハイリターンです。失敗した時に機動的に損切りする自信がなければ、人気の小型成長株に飛び乗るのは控えた方が無難です。
一方、大型の高配当利回り株は、株価上昇の期待は必ずしも高くない代わりに、長期投資で安定的に配当を稼いでいく期待があります。
以下に、典型的な成長株の株価推移イメージ図を作りました。ご覧ください。
成長株の株価変動(イメージ図)
長期的に株価は上昇していますが、折々に急落もします。赤で矢印をつけたところをご覧ください。株式市場の噂に振り回されて売買する人は、往々にして急落前の高値で投資してしまうことがあります。注意が必要です。
成長株投資はおもしろいのですが、最初に投資する1銘柄は大型の高配当利回り株の方が良いと思います。
「成長株優位」と「割安株優位」は循環する
直近の10年は、圧倒的に成長株優位が続いています。そのため、「成長株を買わないと話にならない、いくら割安株を買っても報われない」というイメージを持つ人が増えています。
ただし、長く日本株を見てくると、「成長株優位」の相場と、「割安株優位」の相場は、交互に繰り返してきていることがわかります。
私は、過去25年間、日本株のファンドマネージャーをやってきましたが、私がファンドを運用していた1987~2013年の前半は、割安株優位の年が続いていました。成長株が圧倒的に優位で有名な年は、1983年(ハイテク株相場:私が運用を始める少し前)と1999年(ITバブル相場)くらいでした。
ところが、後半は成長株優位に転じています。成長株優位は、私がファンドマネージャーをやめた後も続いています。
ただし、あまりに長く成長株優位が続いたため、成長株と割安株のバリュエーション格差が、通常考えられないほど拡大しています。割安株には株価指標(PER[株価収益率]・PBR[株価純資産倍率]・配当利回りなど)で見て、きわめて割安に見える銘柄が増えています。一方、成長株には株価指標で見て、割高に見えるものが増えています。
株価バリュエーションの二極化が進み過ぎたのち、経験則では、相場の揺り戻しが起こります。割高な成長株が上昇せず、割安株ばかりが上昇する「割安優位」の相場が来ることがあります。
このように、成長株優位、割安株優位の循環をイメージで示したのが、以下の図です。
成長株優位・割安株優位は循環する(イメージ図)
高配当利回り株への長期投資は、NISAで
今年5月に実施した楽天DI(読者の皆さまへのアンケート調査)で、NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)・つみたてNISAの利用状況について、おうかがいしました。5,000人超の回答をいただきました。結果は、以下の通りです。
「2019年にNISA、つみたてNISAをしましたか?」「2020年にNISA、つみたてNISAをしていますか?」に対する回答
近年、非課税で資産形成できる制度が、いろいろ増えています。利用可能な範囲で、しっかり使いましょう。
NISA口座で、高配当株5銘柄(平均配当利回り5%)合計120万円に投資すると、年間6万円(120万×5%)の配当金が得られます。
課税口座(特定口座)で投資すると、配当金6万円から約2割(約1万2,000円)の税金(源泉税)が差し引かれます(分離課税選択の場合)。NISAで投資すれば非課税なので、まるまる6万円受け取れます。その差は大きいです。
NISAとつみたてNISA、どちらを使う?個別株投資ならNISA
NISAには、2014年から始まった従来型「NISA」と、2018年から新たに始まった「つみたてNISA」の2種類があります。1年間にどちらか1つしかできません。両者の大きな違いは、非課税となる期間、年間上限額、そして、対象商品の3点です。概要は、以下の通りです。
NISA・つみたてNISA概要
NISAかつみたてNISA、1年間にどちらか1つしか選べません。このレポートで紹介する高配当利回り株など、個別株に投資する場合は、NISAを選ぶ必要があります。つみたてNISAでは、投資信託にしか投資できないからです。
NISAでじっくり長期投資したい高配当利回り株10選
高配当利回り株を選ぶ時に、注意すべきことがあります。配当利回りは確定利回りではないことです。業績が悪化すれば、配当が減らされ、株価が大きく下がることもあります。したがって、投資銘柄を選ぶときは、見かけ上の配当利回りの高さだけで選ぶべきではありません。財務内容が良好で、収益基盤が安定的で、配当利回りが高い銘柄を選ぶべきです。
以下は、私が、NISAで長期投資するのに適していると判断している高配当利回り株です。
高配当利回り株、投資の参考銘柄10選
コード | 銘柄名 | 配当 利回り |
1株当たり 配当金 |
16日 株価 |
---|---|---|---|---|
8306 | 三菱UFJ FG | 5.6% | 25 | 447.4 |
8316 | 三井住友FG | 6.1% | 190 | 3,132.0 |
2914 | 日本たばこ産業 | 7.0% | 154 | 2,193.0 |
8058 | 三菱商事 | 5.2% | 134 | 2,563.5 |
8031 | 三井物産 | 4.2% | 80 | 1,921.0 |
4502 | 武田薬品工業 | 4.7% | 180 | 3,813.0 |
8766 | 東京海上HD | 4.4% | 235 | 5,291.0 |
8591 | オリックス | 4.7% | 76 | 1,600.5 |
9432 | 日本電信電話 | 3.8% | 100 | 2,639.0 |
9433 | KDDI | 4.0% | 120 | 2,964.5 |
注:配当利回りは、今期1株当たり年間配当金(会社予想)を12月16日株価で割って算出、今期とは日本たばこ産業では2020年12月期、その他は2021年3月期のこと |
著者おすすめのバックナンバーより、上記に掲載されているメガ銀行・日本たばこ産業・大手総合商社についてより詳しい説明をお読みいただけます。ご参照ください。
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