原油、ビットコイン、イーサリアム上昇
先週は、原油と、ビットコイン、イーサリアムなどの暗号資産の上昇が目立ちました。次いで、日経225、NYダウ、S&P500などの日米の主要株価指数、そしてトウモロコシ、大豆などの一部の穀物が上昇しました。
11月3日(火)に投票が行われ、その後順次、開票作業が行われた米大統領選挙では、ついに、11月7日(土)、バイデン氏が勝利宣言をしました。これに加え、その直後、ワクチン開発が大きく進展した旨の報道があったことで、マーケットのムードは大きく好転しました。
ムードの好転を背景に、幅広い市場で、リスクを取って運用をするムード(リスクオン)が広がり、景気に連動する傾向がある銘柄が上昇しました。逆に、リスクオンが広がったことで、金や金に連動する傾向がある他の貴金属は下落しました。
先週は、上昇銘柄数が17(21)、下落銘柄数が8(4)、最大と最小を除く変動率の平均は+1.3%(+4.3%)でした。全体的には、11月6日(金)から13日(金)の週は“おおむね強かった”と言えると思います(カッコ内は前週)。
※原油の今後の動向については、今週の週刊コモディティレポート『バイデン勝利宣言も原油は一時10%超上昇、なぜ?!つい甘い夢を見たがる癖を自覚しよう!』で述べています。
11月6日(金)と13日(金)のジャンル横断騰落率ランキング
先週の「ジャンル横断・騰落率」を受けた今週の見通し
先週は“おおむね強かった”と書きました。リスクオンのムードが広がり、景気に連動する傾向がある、株式や原油、天然ガスなどの上昇が目立ったためです。
また、ドルも上昇しました。一方、金(ゴールド)が下落しました。景気動向に連動しやすい銘柄の上昇、そしてドル高・金安。この構図は、市場全体が、過熱感を帯びていることを、示唆していると、筆者は考えています。
また、ユーロが下落した点にも、留意が必要です。ドルが買われたため、ユーロが相対的に下落した面もありますが、そもそも、ユーロには下落する要素があります。爆発的とも言える欧州での新型コロナの感染拡大です。
バイデン氏勝利宣言やワクチンに効果がある旨の報道を受け、足元、特に景気に連動する傾向がある銘柄の上昇が目立っていますが、ユーロの下落が、コロナというリスクが、依然として存在していることを示しているとみられる点に、留意が必要です。
また、敗北宣言をしていないトランプ氏の行動が、今後、大きなリスクに発展する可能性はゼロではありません。日々、公表される主要国の各種経済指標や、随時行われる要人の発言に、これまでどおり注目しつつ、トランプ氏の動向、そして新型コロナの感染状況を含めて、“材料を俯瞰”することが必要です。
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