ビットコイン、パラジウム、ナスダックが大幅上昇
先週は、ビットコイン、イーサリアムなどの暗号資産、パラジウム、銀などの貴金属、ナスダック、NYダウなどの主要株価指数が大きく上昇しました。一方、先週まで大きく上昇していた天然ガスは、大きく下落しました。
11月3日(火)に投票が行われ、その後順次、開票作業が行われた米大統領選挙において、開票開始直後は、トランプ氏が優勢だったものの、5日(木)以降、郵便による投票の開票が本格化するにつれて、バイデン氏が形勢を逆転しました。
バイデン氏の優勢が伝わると、安堵(あんど)感が市場に広がり、各種市場は“リスクオン”(リスクを取って運用をするムード)となりました。予想に反したことが起きない(予期せぬ不安が生じない)ことが濃厚になるにつれ、リスク資産を買いやすくなったことが、幅広い銘柄が上昇した要因とみられます。
先週は、上昇銘柄数が21(4)、下落銘柄数が4(21)、最大と最小を除く変動率の平均は+4.3%(▲2.9%)でした。全体的には、10月30日(金)から11月6日(金)の週は“ほぼ全面高だった”と言えると思います(カッコ内は前週)。
金(ゴールド)、原油の今後の動向については、今週の週刊コモディティレポート『バイデン逆転、トランプ再始動?金相場は上昇か?』で述べています。
10月30日(金)と11月6日(金)のジャンル横断騰落率ランキング
先週の「ジャンル横断・騰落率」を受けた今週の見通し
先週、本コンテンツで参照している25銘柄のうち下落したのは、先々週まで、資金の逃避先として買われていたドルと、環境配慮の観点から反対する声が根強いペンシルベニア州のシェールガスの掘削を推進する覚書に、トランプ氏が署名したことを一因として大幅上昇していた、天然ガスのみでした。
“バイデン氏優勢”の報道が、“ほぼ全面高”の要因とみられることから、トランプ氏という不遜で横暴に見える人物ではなく、バイデン氏という協調を重視した常識人に見える人物を次期大統領に据えたいと願う、投資家や有権者が多かったのだと、考えられます。
ただ、バイデン氏は勝利宣言をしたものの、トランプ氏は“勝利をあきらめない”旨の発言をしています。法廷闘争を辞さない構えを示すトランプ氏の今後の行動が、各種市場にマイナスの影響を与えないかが、懸念されます。
米大統領選挙の投票日は過ぎました。今後、トランプ氏の次の行動はもちろんですが、それ以外に、米国や欧州、その他各国の新型コロナの感染状況、人種間の争いなどの継続案件の他、日々、公表される主要国の各種経済指標などに、これまでどおり、注目しなければなりません。引き続き、“材料を俯瞰”することが必要です。
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