アナリスト評価◎の割安高配当株TOP15

コード 銘柄名 市場 株価 配当
利回り
時価
総額
コンセンサス
レーティング
移動
平均線
乖離率
9434 ソフトバンク 東1 1,213 7.25 58,044 4.0 -7.52
8316 三井住友FG 東1 2,881 6.64 39,586 3.9 -4.73
8591 オリックス 東1 1,216 6.46 15,971 3.6 -8.50
4502 武田薬品工業 東1 3,239 6.37 51,059 4.2 -14.15
5020 ENEOS HLDG 東1 351 6.27 11,325 4.2 -10.30
8308 りそなHLDG 東1 343 6.13 7,887 3.5 -7.66
8306 三菱UFJ FG 東1 410 6.12 55,713 3.7 -4.55
8593 三菱UFJリース 東1 440 6.07 3,941 4.0 -10.54
5019 出光興産 東1 2,105 5.70 6,270 3.7 -7.84
8058 三菱商事 東1 2,326 5.65 34,550 3.9 -5.06
8309 三井住友トラストHLDG 東1 2,784 5.47 10,446 3.8 -5.25
9513 電源開発 東1 1,410 5.47 2,581 3.6 -10.52
8725 MS&ADインシュアランスHD 東1 2,845 5.36 16,881 3.8 -2.05
1861 熊谷組 東1 2,407 5.32 1,126 4.0 -7.93
1820 西松建設 東1 2,024 5.19 1,125 3.8 -1.25
※データは2020年10月30日時点。
※配当利回りは予想、単位は%。時価総額の単位は億円。移動平均線乖離率の単位は%、基準は13週移動平均線。

※コンセンサスレーティング…アナリストによる5段階投資判断(5:強気、4:やや強気、3:中立、2:やや弱気、1:弱気)の平均スコア。数字が大きいほどアナリストの評価が高い。

※移動平均線乖離(かいり)率…株価が移動平均線(一定期間の終値の平均値を結んだグラフ)からどれだけ離れているかを表した指標。この数値がマイナスならば、移動平均線よりも現在の株価が安いということになる。

 上表は、長期投資に適した銘柄の高配当利回りランキングと位置付けられます。10月30日時点での高配当利回り銘柄において、一定の規模(時価総額1,000億円以上)、ファンダメンタルズ(コンセンサスレーティング3.5以上)、テクニカル(13週移動平均線からの乖離率30%以下)などを楽天証券の「スーパースクリーナー」を使ってスクリーニングしたものです。

 配当利回りはアナリストコンセンサスを用いていますが、会社側の配当金計画をベースにしたものと比べて、大きく乖離のある銘柄はありません。三菱UFJリース(8593)も現在のところ配当金計画を公表していませんが、コンセンサス並みの利回り水準は期待できると考えます。

 ランキング上位には引き続き金融関連株が多くなっている他、エネルギー関連業種や建設株も多く散見されています。ここ1カ月間の日経平均が小動きとなったため、ランキング上位銘柄の利回り水準は先月末と比較して大きく変化はしていませんが、総じて金融関連株は株価下落によって、利回り水準が小幅に上昇しているものが多くなっています。

 金融関連株は、連動性の高い米長期金利が上昇基調となりましたが、9月末の配当権利落ちを通過したことによる処分売りの動きが引き続き優勢だったようです。

武田薬品、熊谷組、電源開発が株価下落で新たにランクイン

 今月に新たにランクインした銘柄では、まず武田薬品(4502)が挙げられます。9月末の株価3,744円が10月末には3,239円となり、1カ月で13.5%も株価が下落したことが利回り上昇の背景となります。

 10月は業種別で医薬品セクターが下落率トップ、こうした流れによって月の前半から売りが優勢となり、月末にかけては、グローバルブランド14製品の売り上げ鈍化などで、上半期のコア営業利益が減益になったことから下げ幅が広がりました。

 医薬品セクターが売られた明確な要因はわかりませんが、バイデンリスクなどが意識された可能性も高いとみられます。

 他、熊谷組(1861)電源開発(9513)も株価下落で新たにランクイン。電源開発も、石炭火力が主力のため、バイデン大統領誕生によるデメリットが意識された面があるでしょう。

 ランキング上位銘柄における最近の株価の動きやニュースとして、特筆されるものはありませんでしたが、ソフトバンク(9434)は新政権の施策に対応する形で携帯電話料金の新プランを発表しています。ただ、株価への反応はあまりみられませんでした。

 高配当利回り銘柄の今後の注目点としては、7-9月期の決算発表が個別の注目材料となる他、米大統領選挙後の米長期金利の動向が挙げられます。

 バイデン氏が大統領になった場合、インフラ投資拡大などによる財政政策の積極化で、長期金利の上昇傾向が強まる可能性があります。その場合、グロース株からバリュー株への資金シフトが意識され、高配当利回り銘柄全般に関心が高まる可能性があるでしょう。