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共和党のドナルド・トランプ大統領と民主党のジョー・バイデン前副大統領との間で争われてきた『米国大統領選挙』も、11月3日の投開票日まで、残すところ1週間あまりとなってきました。第1回大統領候補討論会は大混乱となりましたが、その後もトランプ氏が新型コロナに感染するなど波乱の展開となりました。今回の『米国大統領選挙』は郵便投票が大幅に増加するなど、最後まで新型コロナの影響を受けることになりそうです。
【ポイント1】第1回大統領候補討論会後は、新型コロナで波乱の展開
9月29日に行われた第1回米大統領候補討論会は、両候補者による激しい非難合戦となり、史上最悪と評価されましたが、その後も新型コロナの影響から波乱の展開が続いています。
10月2日にはトランプ氏の新型コロナ感染が判明し、第2回討論会は中止となりました。トランプ氏は3日間だけ入院したのち選挙戦に復帰し、15日には中止された討論会に替えて、有権者との対話集会に臨みました。一方、7日に行われた副大統領候補討論会を無難にこなした民主党副大統領候補のハリス氏も、周辺で新型コロナの感染者が出たため、選挙活動を一時中断しました。
【ポイント2】最後の討論会は落ち着いた印象
現地時間22日夜、今選挙最後となる米大統領候補討論会が、テネシー州ナッシュビルで開催されました。今回は、米NBCニュースのホワイトハウス担当記者クリステン・ウェルカー氏の司会のもと、「新型コロナウイルス」、「安全保障」、「家族」、「人種」、「気候変動」、「リーダーシップ」などのテーマについて、計90分間の論戦が交わされました。
今回は第1回に比べ落ち着いた討論となりましたが、前回同様、バイデン氏が新型コロナ対応など政策の失敗を指摘したのに対し、トランプ氏は「47年間なにもやってこなかった」と返す展開となりました。また、バイデン氏は息子の疑惑に対して、根拠がないとコメントしつつ、トランプ氏の納税問題を攻撃しました。
【今後の展開】支持率ではバイデンが優勢を保っているが、最後まで波乱の予感
リアル・クリア・ポリティクスが発表する支持率ではバイデン氏がトランプ氏を上回っています。トランプ氏は自らの新型コロナ感染により危機管理の甘さが指摘されていますが、バイデン氏は息子の不正疑惑が依然くすぶっています。米国では1日あたりの新規感染者数が7月のピーク時に近づきつつあり、感染第3波が懸念されています。今回の『米国大統領選挙』は新型コロナの影響で郵便投票が大幅に増加することとなり、選挙結果の判明が遅れたり、結果の正当性が疑われたりする懸念があり、最後まで波乱の展開となりそうです。
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