今週の予想
休日中の欧米株安後の3日間は、9月配当取りで下値は堅い
今週は、日本が休日中の21日(月)、22日(火)に欧米株安(特にNYダウ平均株価は一時▲942ドル)となったことで日経平均株価は売り先行となり、米株式、為替をにらみながらの残り3営業日の展開が想定されます。
NYダウは21日にチャートで売り転換となっており、今後の米株式の動きによっては2万3,000円を切ってくることが考えられます。今週は来週の月曜日には配当再投資に伴う先物買いが期待されるため、下値をサポートしますが来週の29日の配当後には、米株が下落すればストレートに影響を受ける可能性が高いといえます。
23日(水)は、21日にNYダウは急落したものの、22日は盛り返して+140ドルと上昇して引けていました。しかし、日経平均は▲115円の2万3,245円と安く寄り付きました。その後、後場になるとジリジリと上げ幅を拡大して、▲13円の2万3,346円と小幅安で引けました。
今週の指標:日経平均株価
日経平均株価は4連休明けの残り3営業日のため、主力ハイテク株の値動きや為替相場をにらんで様子見が想定され、2万3,000円台の値固めが続くかどうか注目となります。
4連休中の21日、英国で感染再拡大でロックダウンの可能性から欧州株が大幅安となったのをきっかけに、NYダウは一時▲942ドルの2万6,715ドルとなり、終値では▲509ドルの2万7,147ドルとなりました。為替は一時、1ドル=104円までの円高となり、シカゴの日経先物は▲410円の2万2,810円でした。
今週の指標:NYダウ平均株価
先週、FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長がバランスシートのこれ以上の拡大に慎重な発言をしたことで、投機色が高まっていた米ハイテク株は引き続き伸び悩む可能性があります。また、中国の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」、対話アプリ「WeChat(ウィーチャット)」のダウンロード禁止が発表され、米中対立の激化懸念もあり、相場の上値はますます重くなってきます。9月10日の2万7,447ドルを引線の終値で切ってくるとチャートでは久しぶりに売り転換が出てくることになり、注意が必要です。
日本市場が連休中の21日にNYダウは欧州株安をきっかけに一時▲942ドルの2万6,715ドルまで下げ、終値は▲509ドルの2万7,147ドルの急落となり、想定した売り転換となりました。22日のNYダウは反発し、+140ドルの2万7,288ドルでした。
今週の指標:ドル/円
先週、FOMC(米連邦公開市場委員会)から2023年までゼロ金利の継続が予想され、ドル安・円高の流れとなりましたが、ほぼ市場観測に沿った議論だったことで優先的にドル売り圧力は多少弱まると予想されます。対欧州通貨でのドル買いが支援材料となってドルは底堅い動きとなることが想定されます。また、米株式の先高感は消えておらず、ドル買い材料も出てきます。
日本市場が4連休中の21日に欧州株式が大幅安となったのをきっかけに、NYダウが一時▲942ドルに。終値は▲509ドルの2万7,147ドルとなりました。これにつれて為替は一時1ドル=104.00円のドル安・円高となりましたが、引け値では104.68円でした。22日は1ドル=104.94円まで戻し、やや円安となっています。
先週の結果
週初に注目した2万3,580円を終値で突破できず、再び2万3,000円台前半のもみ合いへ
先週の予測は、引き続き2万3,000円水準での値固めが続きそうだとしました。NYダウは高値圏でのもみ合いになって上値の重い動きをしているものの、このところNYダウが下げても日経平均は2万3,000円台でしっかりしています。これは菅政権への期待で外国人投資家も押し目買いをし出していることや、日本銀行がETF(上場投資信託)買いで下値を支えているとの見方もあります。
これまで2万3,100~2万3,600円のゾーンで上値のフシが2万3,600円水準になっているとし、9月3日に2万3,580円まで上昇したことで、次の上昇で2万3,580円を突破できれば2万4,000円が視野に入ってくるとしました。
結果的に、先週は14日(月)に一時2万3,582円まで上昇しましたが、2万3,559円と終値では2万3,580円を突破できませんでした。その後は17日(木)の2万3,272円まで下げてもみ合い、終値は2万3,319円でした。週末の18日(金)は4連休前に手控えムードで+40円の2万3,360円と小反発でした。
9月14日(月):前週末の米国市場は、マチマチの動きでしたが、ソフトバンク株が1銘柄で日経平均の終値+152円の2万3,559円のうち、+113円の上昇に寄与しました。ソフトバンクは保有する英半導体設計アームの全株式の売却発表で急騰し、日経平均の上昇に+113円寄与しました。これによって日経平均は一時+175円の2万3,582円と7カ月ぶりに2万3,500円台を回復しました。
15日(火):前日の米国市場はコロナワクチン開発への期待やアップルやテスラなど主力ハイテク株の反発で主要3指標そろって大幅高となりました。しかし、米株の上昇を織り込んで日経平均はすでに上昇していたことで、一時▲207円の2万3,351円まで下落し、終値は▲104円の2万3,454円と4日ぶりの反落となりました。
16日(水):前日の米国市場は引き続いて堅調となったものの、為替が1ドル=105円台前半の円高となったことで、日経平均は一時▲57円の2万3,397円まで下げましたが、その後、小幅にプラスに転じて推移し、+20円の2万3,475円で引けました。
17日(木):前日の米国市場でパウエルFRB議長が会見で「景気回復にはさらなる財政投資が必要」と発言したことでドル売りが強まりました。これによって再び主力ハイテク株に売りが強まり、日経平均は▲58円の2万3,416円で寄り付き、後場には▲203円の2万3,272円まで下げて、終値は▲156円となりました。ただし、値下がり銘柄数931銘柄に対して値上がり銘柄数1,116銘柄となっており、ハイテク株の一部が売られたことを示しています。
18日(金):前日の米国市場は主力ハイテク株の売りが続き主要3指標そろって反落したものの、この日の日経平均はしっかりした動きに。一時+79円の2万3,398円まで上昇し、その後は一時マイナスに転じるものの、戻り売りは限定的で+40円の2万3,360円と小反発で引けました。
18日の米国市場:主要3指標そろって下落となりました。NYダウは朝方+44ドル上昇したものの、その後▲414ドルの大幅下落となり、引けは▲244ドルの2万7,657ドルでした。年初来から上昇してきたアップルなどの主力ハイテク株の利益確定売りが続き、ティックトック、ウィーチャットなどアプリのダウンロードを米国内で禁止する命令が出され、米中対立激化懸念が高まった他、追加経済対策の遅れ、ワクチンの配布開始の遅れが嫌気されました。シカゴの日経先物は為替が一時1ドル=104.26円まで進んだこともあり、▲120円の2万3,100円となっていました。
21日(月):日本市場が連休中のこの日、NYダウは急落となりました。英国でコロナ感染拡大によるロックダウンの可能性から欧州株が急落し、これにつれてNYダウも一時▲942ドルの2万6,715ドルまで下げました。その後、終値は▲509ドルの2万7,147ドルとなって、チャートで売り転換となりました。為替は一時、1ドル=104.00円の円高となり、終値は104.08円でした。シカゴの日経先物は▲410円の2万2,810円でした。
22日(火):日本市場の4連休最終日の米国市場は、アマゾンの投資判断引き上げやパウエルFRB議長が議会証言で必要な支援はすると発言したことで、安心感から主要3指標そろって反発しました。NYダウは+140ドルの2万7,288ドルでした。シカゴの日経先物は▲335円の2万2,885円となっていました。
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