7日の日経平均は、198円高の19,698円でした。11月の米雇用統計が好調であったことを好感してNYダウが上昇した流れから、朝方307円高の19,811円まで上昇しましたが、その後、上昇幅を縮小して引けました。

来週16日(水)に予定されている米FOMC(金融政策決定会合)で、9年半ぶりの利上げが予想されていますが、大きなイベントを来週に控え、日経平均は2万円前後で大きくは上下とも動きにくくなる可能性があります。

12月末が近づいてきていますので、今日は、12月決算の好配当利回り銘柄をご紹介します。その前に、今朝8時50分に発表の7-9月GDP改定値についてコメントします。

(1) 7-9月のGDPは上方修正へ

今朝8時50分に、7-9月のGDP(改定値)が発表されます。速報値では、前期比年率▲0.8%と、マイナスでした。これが、市場予想では、前期比年率で+0.2%とプラスに修正される見通しです。速報値ではマイナスであった設備投資が、プラスに修正される見込みで、それに伴い、GDP成長率も改定されます。

GDP速報値の発表時点では、設備投資について正確な計算はできません。7-9月の法人企業統計が発表になっていないからです。速報ベースの設備投資は、大まかな推定でしかありません。後で、法人企業統計が発表になった時点で設備投資の推計値を修正し、それをGDP改定値に反映する流れになっています。

既に発表済みの7-9月法人企業統計で、設備投資が順調に拡大していたため、GDP改定値では設備投資が上方修正される見込みです。今朝8時50分の発表で7-9月のGDPがプラスに修正されるか否か、注目したいと思います。

(2)12月決算の好配当利回り株

12月決算の好配当利回り株

コード 銘柄名 業種 株価 配当利回り 年間配当金 (a)+(b) 中間配当金(a) 期末配当金(b)
2914 日本たばこ産業 食品 4,514 2.6 118 54 64
3405 クラレ 化学 1,574 2.5 40 18 22
5108 ブリヂストン ゴム 4,358 2.8 120 60 60
5110 住友ゴム工業 ゴム 1,669 3.0 50 25 25
5201 旭硝子 ガラス 725 2.5 18 9 9

(注:中間配当金は2015年6月中間決算での実績、期末配当金は2015年12月末に権利が確定する予定の配当金(会社予想)、年間配当金は中間配当金と期末配当金の合計。配当利回りは、年間配当金に対し、12月7日の株価を使って計算)

米利上げというイベントが予想される中、短期投資家は、積極的に売り買いポジジョンを取りにくいかもしれません。ただし、私は、好配当利回り株への長期投資ならば、あまり短期的なイベントを気にせずにコツコツ続けていってよいと思います。

好配当利回り株は、言葉を変えれば不人気株で、株価が配当利回りで見て割安に放置されているわけです。上記には、利益モメンタムが短期的にやや低下しているために、株価が割安になっている銘柄が挙げられています。ただし、長期的には収益力を回復し、株価を上昇させる余地のあると考えている銘柄を選んでいます。

(3)12月決算にこだわる必要はありません

今日は12月決算の好配当利回り株を挙げましたが、必ずしも12月決算にこだわる必要はありません。12月決算銘柄ならば、12月25日(金)までに購入すれば、期末配当金を受け取る権利がすぐに確定します。

ただし、3月決算の銘柄でも、配当利回りが魅力的な銘柄は多数あります。たとえば、本欄でたびたびコメントしている3メガ銀行株(三菱UFJ FG(8306)・三井住友FG(8316)・みずほFG(8411))は、3月決算ですが、好配当利回り株として魅力的と考えています。