※モトリーフール米国本社、2020年8月16日投稿記事より。

 急落しているグロース株を探している場合は、テラドック・ヘルス(NYSE:TDOC)に注目することをおすすめします。

 遠隔医療分野のリーダーであるテラドックの株価は、年初来から3倍近くも上昇しました。

 その後、テラドックはリボンゴ・ヘルス(NASDAQ:LVGO)を買収する計画を発表し、株価は20%以上急落しました。

 しかし、多くの投資家はテラドックとリボンゴの合併に賛成していないようです。

合併の影響

 リボンゴの株主は、所有するリボンゴ1株につき、テラドック0.592株と現金11.33ドルを受け取ります。

 これがテラドックに短期的に与える影響は2つあります。

 まず、既存の株式価値を希薄化します。

 テラドックは5,800万を超える新株を発行することになり、テラドックの発行済み株数を70%以上も増やすことになります。

 また、テラドックは現金11億2000万ドルを支払う必要があります。

 しかし、長期的には、リボンゴとの合併により、テラドックのビジネスは劇的に拡大します。

 リボンゴの慢性疾患管理プラットフォームは、フォーチュン500企業の30%以上ですでに使用されています。

 テラドックの遠隔医療プラットフォームとリボンゴのプラットフォームの組み合わせが、より完璧な遠隔医療を提供できると考えます。

 合併後、「新しい」テラドックは年間売上高10億ドルを生み出します。

 また、今後3年で年間40%の売上高拡大を見込むことができます。

遠隔医療の成長機会

 テラドックがリボンゴと合併しても変わらない重要なことがあります。

 それは、遠隔医療の大きな成長機会です。

 まだ、遠隔医療を導入していない企業も多く、同社の成長余地は非常に大きいといえます。

 テラドックは、遠隔医療のグローバル市場の1%未満しか獲得できていないと推定しています。

 新型コロナウイルスのパンデミックにより、テラドックは新規顧客を引き付けやすい状況にあります。

 患者は、遠隔医療のほうが、実際の医療機関に訪問するよりもはるかに便利であることを実感しています。

 テラドックはリボンゴと合併して、慢性疾患管理市場に参入することになります。

 米国では約1億4,700万人が慢性的な疾患を抱えており、年間約470億ドルの市場があります。

テラドック株に注目すべきか

 一部の人は、テラドックのリボンゴに対する買収額が高すぎるのではないかと心配しているかもしれません。

 また、同社の中核である遠隔医療への取組みがおろそかになるのではないかと懸念しているかもしれません。

 しかし、筆者はこの意見に賛成していません。

 筆者の見解では、遠隔医療や慢性疾患の管理を含むグローバルな遠隔医療市場は非常に大きいため、テラドックは今後数年間、急速なペースで成長し続けることができると考えています。

 リボンゴのプラットフォームが追加されることで、テラドックは新規顧客を獲得する競争上の優位を手に入れることができるでしょう。

 テラドック株の急落は、素晴らしい医療株を格安で購入する機会をもたらしていると信じています。

 テラドックの長期的展望は今まで以上に有望に見えます。

 投資家は、短期よりも長期に焦点を合わせた方が良いでしょう。

転載元:モトリーフール

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