資産20億円!【リターン追求型富裕層】の投資術!

今回は、不動産投資が本業の経営者である「C山C輔氏」の徹底的な理詰め投資方法を紹介します。総資産は20億円。本業での稼ぎとM&Aなどで20億円を手に入れた、C山社長の資産運用術とは?

 

不動産一筋の社長が投資に目覚めた!

 不動産投資会社を経営しているC山社長は、長らく不動産業界の営業の最前線で活躍してきた叩き上げ。関心のすべてが本業の不動産で、金融商品にはまったく興味がありません。しかし、あるときから、「本業の不動産市況の把握に役立つから」「市場が拡大しているREIT(不動産投資信託)の動向を知りたいから」といった理由で金融商品の運用を開始しました。

 本業の不動産投資では、年間5%の利回り獲得を実現してきたC山社長は、金融商品でも「年利5%」が基準です。そこで活用したのが「株価指数連動債」

 日々価格変動を伴うREITとは違い、満期がある債券の一種です。REITの配当利回りよりも高い5%を狙うため、通常の債券にデリバティブ(金融派生商品)を組み込むことで、リスクを負いつつ比較的高いリターンが期待できるオーダーメード商品を提案しました。

プレゼンは短期決戦、投資は短期見直し

 超多忙なC山社長へのプレゼンテーションは、まるでエレベーターが上から下に下りるまでのような短時間で説明する、通称「エレベーターブリーフィング」を求められます。

 話が横道にそれると「集中している話題以外のことを話すな」と言われるほどシビアな人柄ですが、実のある話であればどんなに多忙でもしっかり話を聞き、要点をすばやくつかむ、頭の回転の非常に速い方でした。数字に直感も交えて判断を下す、まさに即断即決タイプです。

 そんなC社長が重視するのは「その投資が、リスクに見合った経済的合理性があるかどうか」の一点のみ。運用商品が面白そうだとか、新商品だからとか、珍しい投資先だとかは一切興味はありません。本業と同じく、肌感覚で理解できるリスクに、期待できるリターンが見合うかどうかが重要です。

 また、不動産投資にも利益を確定する出口があるように、金融商品でも出口が必要です。そのような点で、C社長にはオーダーメード型債券は好印象でした。

 また、不動産投資は一般的にレバレッジをかけます。計算に基づいた投資ですから、手元資金を大きく膨らませて投資することもよくあります。C山社長は金融投資においても同様の感覚をお持ちでした。つまり、余計なリスクを取ってハイリターンを狙うよりも、きっちり理詰めで投資した商品の投資額を大きく膨らませてリターンの最大化を図る、というものです。

 結果的にC山社長が選んだのは、同一商品を、満期時期をずらして複数保有する、という投資スタイル。同じ商品ばかりを保有するということは珍しいケースですが、満期をすべて1年に設定し、投資のタイミングをそれぞれずらせば、利払い日と満期日をスライドできるため、タイミングを含めたリスク分散が可能になります。満期が来れば、再投資の際に条件の見直しも行うことができ、変化する経済環境にも対応していくことができます。

真似できる!富裕層投資戦略

 C山社長の投資の極意をまとめると、以下のようなものになります。

 

 C山社長の運用方法は、個人投資家としては少数派です。しかし、目標達成のためにリスクの取り方にこだわり、金融機関が勧めてくるさまざまな商品には一切目もくれないというスタンスを決め、それを貫く初志貫徹スタイルは見習いたいもの。投資の目的に究極までストイックな資産運用の良い一例と言えるのではないかと思います。