本日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは106.82

下値メドは105.48

今朝の天気マークは「晴れ」

※天気の判定基準は記事末尾にあります

ドル反発は単なる調整か

 先週のパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長のジャクソンホール講演をきいて、投資家はあらためてドル安見通しを強めているようです。今月のFOMC(米連邦公開市場委員会)でパウエル議長の発言内容を最終確認する必要がありますが、FRBが進む先は「ドル安」政策であることは明らかです。

 米議会はまだ、追加景気対策が政治的理由で成立していません。今週末のロングウィークエンドが終わると、来週から米国政治は大統領選に向けて一気に走り出すので、その前に景気対策に一応の決着をつけることになるでしょう。来週中には成立するでしょうが、内容はマーケットが当初期待していたより小型になりそうです。

 しかし、次々と繰り出される大型景気刺激策は、これからの問題の始まり。米国の財政赤字は前年度比3倍の3.3兆ドルまで膨張。連邦政府債務もGDP(国内総生産)比で126%まで膨れ上がり、第2次世界大戦時を超えて過去最悪となり、主要国では日本(252%)やイタリア(156%)に次ぐ水準となります。前回の金融危機では、中国が景気回復のけん引役となってくれました。しかし、トランプ大統領は中国に対する圧力を弱める気持ちはさらさらなく、両国の政治的経済的対立は悪化することはあっても改善することは期待できない。

 長期投資家は、何年もの間ドル資産を保有し続けパフォーマンスを上げてきましたが、ついにドル一辺倒のエクスポージャーを減らし、分散投資を模索する動きが出ています。ドルを今後も保有したいという強い理由が表れない限り、この傾向は続くことになるでしょう。

毎ヨミ!FXトップニュース

2日のドル/円のNY市場終値は106.19円

 前営業日の終値比+0.24円だったので、今朝の天気マークは「晴れ」です。

今日の格言:

損失に罰を与えてはいけない。相場で損失を出したことであなたはもう、十分な「痛み」を受けたのだ。これ以上何を、自分を痛めつける必要があるのか?

各国・各通貨トピックス

新型コロナウイルス:
    フランス政府「今年の夏スペインの海へ行くという考えは捨てるように」
    政治が人々の収入を奪った。従って財政で収入を補償する必要がある

ドル:
    新型コロナ感染再拡大で州政府は財政破綻の危機 FRBの救済必要に
    中国で販売するアップルiPhoneにWeChatの搭載認める
    FRB「感染第2波で米経済再開が停滞
    米国の消費が低迷  旅行やエンタメの出費増えない

米大統領選:
    米大統領選の結果、当日には判明しないとの見方がマーケットに広がる

ユーロ:
    フランスの失業率は実勢を反映していない。実際ははるかに多い

ポンド:
    英商工会議所会頭「3カ月のビジネス停止は致命的だった」

豪ドル:
    RBA(豪準備銀行)「ビクトリア州の新型コロナで経済回復は予想より遅れる」

NY株式市場:
    損益分岐点の高さが、今はまだ金利上昇によるマイナスを上回っている

その他:
    ホノルルマラソン開催決定? ハワイ観光復活の起爆剤となることを期待
    感染大国ブラジルの大統領「マスク効果なし」と妄言
    ドクターペッパーが全米で品薄状態に
    ポリ袋はエコ!ポリ袋の製造に必要な水の量は、紙袋の25分の1

主要指標終値

出所:楽天証券が作成

本日の注目通貨

ドル/円、ユーロ/ドル: 

 9月2日(水曜)のドル/円は円安気味に推移。東京時間に105.85円まで下げてから緩やかに上昇、NY時間に106.30円をつけました。終値は106.19円で4営業日ぶりの106円台。

 ユーロ/ドルは大幅下落。1日に1.20ドルを超えて達成感がでたようで、この日は1.1822ドルまで大幅反落しました。欧州でコロナ第2波が広がっていることも売り材料のひとつ。

 しかし、一段の緩和政策を進めるFRB(米連邦準備制度理事会)と、これ以上の緩和政策は不要と考えるECB(欧州中央銀行)の政策スタンスの違いは、中期的にはユーロ高方向を示しています。

 ユーロ/円も、127.50円2019年の高値である、あと50ポイントと迫りながら、ユーロ/ドルに足を引っ張られて、下サイドへ調整。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

8月 ドル/円 データ

トレード前に必ずチェック!今週発表の重要指標!

経済指標過去データは楽天証券サイトにてご確認ください。 出所:楽天証券作成

◎天気の判定基準とは?

天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。

・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。

・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。

・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。

※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。

※ちなみに2018年は、「晴れ」80日、「雨」82日、「くもり」98日 でした。
また、2018年は延べで43.33円上昇、延べで46.41円下落。差引3.08円の円高(2017年末に比べて)でした。