優待銘柄を1,000以上も持っている優待名人・桐谷さん。優待を知り尽くした彼が、コロナ禍でも優待初心者におすすめしたい銘柄を紹介します。

桐谷さんがおすすめ!優待初心者のイチオシ銘柄

――投資初心者は、何を買えばいいのか迷っています。そこで桐谷さんのおすすめを教えてください。

オリックスの優待品、人気のふるさと優待とすみだ水族館のチケット

桐谷 オリックス(8591)がNo.1だと思います。「ふるさと納税」をもじったふるさと優待という5,000円の各地の名産品が手に入る優待制度があります。オリックスグループの全国の取引先が取り扱う商品をカタログギフトにしています。

  100株以上を3年以上継続保有するとワンランク上のカタログギフトが届くんですよ。配当も高いのもいいですね。

 サムティ(3244)は総合不動産会社で、優待は、共通宿泊割引券(3,000円分×2)。東京と大阪のホテルは、立地が良くて事前予約が取りやすいので便利です。配当も高いのもいいですね~、あと「モーニングサテライト」で流れるわんちゃんのCM、歌も気に入っています。

桐谷さん厳選!初心者おすすめ銘柄10

――ほかにも初心者におすすめの銘柄はありますか。

桐谷 はい、10銘柄を紹介します。注:株価は、2020年8月27日終値

桐谷さんが初心者おすすめの銘柄トップ10

第1位

コード 銘柄 株価 優待月
8591 オリックス 1,287円 3・9月

桐谷コメント 3月のふるさと優待(5,000円)の各地の名産品が人気で、ほかのランキングでも上位にある銘柄です。 3年以上で1万円分のカタログになるため、かなり豪華です。さらに9月と3月は、施設の割引に使える「株主カード」が手に入ります。

第2位

コード 銘柄 株価 優待月
3244 サムティ 1,314円 11月

桐谷コメント 配当も高いため魅力的。300株だとホテルの無料宿泊券になります。金・土曜日でも泊まれます。

第3位

コード 銘柄 株価 優待月
4718 早稲田アカデミー 995円 3・9月

桐谷コメント 3月はクオカード1,000円分、9月はグループ運営の教育サービスを受けられる5,000円分とこれだけでもすごいのに、3年以上保有で2,000円分のクオ・1万円券になります。

第4位

コード 銘柄 株価 優待月
1419 タマホーム 1,255円 5・11月

桐谷コメント 配当も高く、500円分のオリジナルクオカード年2回、3年以上保有で1,000円分のクオ年2回になります。

第5位

コード 銘柄 株価 優待月
9831 ヤマダ電機 571円 3・9月

桐谷コメント 1,000円ごとに1枚が使える500円券が3月に2枚、9月に4枚、1年以上保有で10枚に、2年で11枚になります。

第6位

コード 銘柄 株価 優待月
3452 ビーロット 639円 12月

桐谷コメント 4月に1株を2株に分割して買いやすくなりました。12月にクオカード1,000円分。指標的に割安で高利回りです。

第7位

コード 銘柄 株価 優待月
8084 菱電商事 1,422円 3月

桐谷コメント 今年1月に優待新設した企業です。2,000円分のクオカード、3年以上保有で3,000円分。割安で利回りも高いです。

第8位

コード 銘柄 株価 優待月
8165 千趣会 339円 6・12月

桐谷コメント カタログで使える買物券1,000円分が年2回。2回分まとめて使うことができるのも魅力です。12月分は長期保有の優遇もあります。長期保有をすると、優待+配当の利回りでお得になります。

第9位

コード 銘柄 株価 優待月
3034 クオールホールディングス 1,133円 3月

桐谷コメント 今年2月に優待拡充し、青汁から3,000円相当のカタログギフトに変更しました。1年以上の長期保有も設けられ5,000円相当と魅力的です。

第10位

コード 銘柄 株価 優待月
2928 RIZAPグループ 144円 3月

桐谷コメント いろんな会社を買収したが、よい会社が少なく、昨年大幅赤字で株価急落。1万円ちょっとで購入できるので、練習のつもりで100株買ってみるといいかも。

――長い期間、株を保有していると、優待品がグレードアップする企業も増えていますね。

桐谷 長期保有すると優待品をよくしてくれる企業は年々増えています。上場企業約3,700社のうち、株主優待をやっている企業が約1,500社。そのうち、3分の1の約500社が長期保有優遇制度を設けています。

 ただ、株価で売って利益を得ようとしている人にとっては、優待を手に入れるまで売りにくい側面があります。長く応援しようと思っている企業がいいですね。

――いろいろな優待がありますが、買ったものを教えてください。

2020年1月取材時の桐谷さん宅。ヤマダ電機の優待品で購入したコタツ

桐谷 コタツ(4,000円相当)はヤマダ電機で優待券を使って2,000円でいただきました。ヤマダ電機は日用品も使えるのでいいですね。

優待銘柄の注意点

――今から始める投資初心者の方へ優待の注意点のアドバイスを

桐谷 あまりに良すぎる優待品は、長続きしないので、避けたほうがいいですね。KeyHolderのオリーブスパの優待品は、2,000株で2万2,000円分のオイルマッサージでしたが、3年でなくなりました。あと最近はやりの「プレミアム優待倶楽部」。こちらも改悪する企業が多い気がします。

 あとは、「東証一部」「優待歴が長い会社」から選ぶとよいと思います。

――他にはありますか。

桐谷 基本ですが、分散投資。1銘柄に集中投資をすると、その銘柄が下がると損をするけれど、たくさんの銘柄に分散投資をしていると、値下がりした銘柄の損を値上がりした銘柄の利益で相殺することができるでしょ。優待株投資は長期保有が前提だから分散投資が有効ですね。

 ――なるほど。いろいろな銘柄があることが分かりました。でも、桐谷さんのおすすめ銘柄を買ったのに優待が廃止になってがっかりなんてことはないでしょうね。

桐谷 絶対にないとは言い切れませんが、なるべく長期間、優待制度を維持してくれそうな会社を選びました。ぜひ、参考にして優待生活を楽しんでください。

優待で食費が浮きます☆と桐谷さん

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