前日(10月4日)の市場概況
ドル/円:足踏み状態
ドル/円は、9月27日からの高値113.25円攻略に疲れた短期筋がいったん引いたことで、112.31円まで下落しました。ただし112円台前半も過去1週間の押し目買いゾーン。米9月非製造業ISM(米国供給管理協会)が2005年8月以来の高い水準となったことをきっかけに、NY時間には112.92円まで反発しました。終値は112.734円(前日比-0.09円)。
米雇用統計の先行指標とされる9月ADP雇用データは、ハリケーンの影響で前月比大幅減となりましたが、想定の範囲内で反応は限定的。イエレン議長のスピーチは金融政策に触れることなく、マーケットへの影響はありませんでした。
ユーロ/ドル:カタルーニャの動き見守る
ユーロ/ドルは1.1734ドルから1.1787ドルで小動き
カタルーニャ自治州は、今週末にも独立を宣言する予定。スペイン政府は独立を違法としており、自治権はく奪という強硬手段に出ると見られています。欧州委員会は、カタルーニャの動きはスペインの内政問題だとして、距離を置こうとしています。
本日(10月5日)の注目イベント
ECBが許せるユーロ高の水準はどこ?
今日の注目はECB(欧州中央銀行)議事録です。9月7日のECB会合前、1.19ドル前後で取引されていたユーロ/ドルは、ドラギ総裁がユーロの水準対して強い懸念を示さなかったことがユーロ高容認と解釈されて、2015年1月以来となる1.2092ドルまで上昇しました。その後はドル買いの動きが強くなって、今月3日にはユーロ/ドルは1.1696ドルまで下げてECB会合前の水準になっています。
ECB理事は1.20ドル以上のユーロ高を懸念していると伝えられています。議事録でその点が指摘されていたならば、1.20ドルという水準が、当面の天井として意識されるでしょう。一方で、ユーロ高について何も触れられていなければ、ユーロ買戻しのきっかけになることも考えられます
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