本日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは107.51

下値メドは104.38

今朝の天気マークは「晴れ」

※天気の判定基準は記事末尾にあります

利上げできないなら、どうする? 

 19日(水曜)のドル/円は東京時間に105.10円まで下落して8月の安値を更新。その後NY時間にFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録がリリースされ、106.15円まで比較的大きく戻しました。

 ドル/円の動きも気になりますが、まずは、トルコ中銀が今夜、政策金利を発表することをリマインドしておきたいと思います。政策金利は現在の8.25%に据え置かれる予想。据え置きのどこが問題? と思う方もいるでしょうが、現在の水準で据え置くこと、それが問題なのです。理由は「今日の注目通貨」をご覧ください。

毎ヨミ!FXトップニュース

19日のドル/円のNY市場終値は106.11円

 前営業日の終値比+0.71円だったので、今朝の天気マークは「晴れ」です。

今日の格言:

「怯えたお金」とは、トレードでつかうべきではない金である

各国・各通貨トピックス

新型コロナウイルス:
    パンデミックの影響は今後10年続く。1300年代の記録をもとに学者が予想

ドル:
    NY連銀「日銀のYCC(イールド・カーブ・コントロール)、インフレに効果なし」
    米小売売上の回復に遅れ。感染第2波で伸びが止まる  
    米中対立は長期間続く。バイデン氏の民主党も、中国に対して強硬姿勢を維持
    バーキン連銀総裁「リセッションは数週間では終わらない」

米大統領選:
    9月29日にトランプ大統領とバイデン候補の第1回討論会
    トランプ大統領 職務能力不支持率は55.9%

ユーロ:
    ドイツ・フォルクスワーゲンの中国売り上げ、年初来の水準まで回復

ポンド:
    英インフレ率、2021年は需要回復に伴い上昇を予想
    ブレグジット問題、今後15年は続くとの見方

円:
    東京都の商業地区の空き室率が5カ月連続で上昇して過去最悪に

豪ドル:
    RBA(豪準備銀行)「マイナス金利」を改めて否定

トルコリラ:
    トルコ中銀が市場のボラティリティを抑制する方法を検討。ただし具体策は不明

南アランド: 
    IMF(国際通貨基金)が南アへ43億ドルの緊急融資 コロナ対策資金としては最大の金額

その他:
    サウジアラビアのメッカ巡礼、人数制限付きで実施 国外からの参加禁止
    ジョンソン英首相「私は太りすぎていた」
    コロナ感染被害が世界2位のブラジル 海外の観光客受け入れへ

主要指標終値

出所:楽天証券が作成

本日の注目通貨

トルコリラ/円: 

 下のグラフをご覧ください。トルコ中銀は直近1年間で10回も利下げして、1年前に24.00%あった政策金利は、現在8.25%まで低下しています。実質金利はすでにマイナス状態。ということはトルコでは銀行利息よりもインフレ率の方が高いのです。

 トルコリラを安定させるには、最低でも9.00%以上の政策金利が必要だと指摘されています。トルコ中銀は年末のインフレ見通しを「上方修正」しているので、状況が今後さらに悪化すると予想できているはずですが、利上げする考えはないようです。もっとも、さらに金利を下げろと叫ぶエルドアン大統領に逆らってまで実施する勇気はないでしょう。

 利上げしなければリラ安が進み、リラ安が進むとインフレがさらに上昇する…トルコ中銀にできることはトルコリラを買い支えるしかないのですが、そのための資金も底を尽きかけています。

 トルコでも新型コロナによる経済ダメージで、利上げどころか、景気刺激策を行わなければならない状況。問題は、信用の低い通貨の国が利下げなどの低金利政策を積極的に行うと、投資マネーの流出を招き、パニックが増幅するリスクが高まることです。

 8月19日(水曜)のトルコリラ/円の安値は14.20円で、今月つけた過去最安値の14.18円にあとわずかに迫りましたが、その後14円台半ばまで戻しています。今夜の政策金利発表後も、動かない可能性も高いのですが、それはトルコリラの流動性が細っているせいもあります。トレードしても抜け出せないリスクが高いので、トレーダーが敬遠しているだけでトルコリラが安定しているわけではありません。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

トレード前に必ずチェック!今週発表の重要指標!

経済指標過去データは楽天証券サイトにてご確認ください。 出所:楽天証券作成

◎天気の判定基準とは?

天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。

・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。

・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。

・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。

※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。

※ちなみに2018年は、「晴れ」80日、「雨」82日、「くもり」98日 でした。
また、2018年は延べで43.33円上昇、延べで46.41円下落。差引3.08円の円高(2017年末に比べて)でした。