今週の予想

お盆を挟み、2万2,500円水準を中心に一進一退の動き

 今週は、米国株式や為替の動きと米中対立激化懸念、国内では感染拡大の状況を注視して2万2,500円水準を中心に一進一退の動きが続くことになりそうです。

 先週末の7月米雇用統計は予想を上回り、為替は1ドル=106円水準の円安。与野党合意ができなかった追加経済対策について、大統領令によって失業保険の上乗せや給与税の猶予に署名をトランプ米大統領が行ったことで、日本市場が休日の10日の米国市場は、NYダウは+357ドルの2万7,791ドルと大幅高となりました。

 これを受けて週初の日経平均株価は、2万2,500円を上回るスタート。ただし、米国株式の上昇がこのまま続くかとなると、米中対立激化懸念からナスダック総合指数は続落、上値は重たくなってきそうです。9日には、アザー米厚生長官が台湾を訪問。1979年に国交断交して以降の最高位の高官訪問ということで、中国が大きく反発しています。ただし、これは11月の大統領選前のトランプ大統領のパフォーマンスの側面があり、決定的なことにはならないとの見方が多いようです。

 国内について言えば、一部の主力企業の4-6月期決算が予想以上に悪かったことで米国株の上昇についていけない状況となっています。

 また、新型コロナウイルスの感染者が東京以外の都市部・地域にも拡大しており、日本の経済回復期待は後退。今週末8月15日にはお盆を控え、夏休みムードもあって市場ボリュームは低水準で移行する可能性があり、戻りを試すにも限界があります。

今週の指標:日経平均株価

 先週は、米株高が1週間を通して高かったものの、週前半の2日間だけ大幅上昇となり、その後は米国株高に追随できず3日連続安となりました。その理由は、国内上場企業が発表した決算の不振が目立ち、さらに東京以外でも感染拡大が広がって景気回復期待にブレーキをかける形となっています。今週も引き続き夏休み休暇で相場が低迷してくる中で、新型コロナの国内感染状況が注視され、2万2,000円台を中心とした一進一退の動きとなりそうです。

今週の指標:NYダウ平均株価

 今週は、相場の上昇が続くためには追加の経済対策を巡る共和党と民主党の交渉の行方がカギとなります。ただ、追加支援が必要との点では一致しており、結果的には下値は支えられることになりそうです。一方で米中対立の激化懸念が高まればハイテク株が重しとなって上値は追えなくなります。

今週の指標:ドル/円

 米国経済の先行きは不透明であり、米株式も目先上値の重いところへきており、また、新型コロナ感染拡大から、ドルがさらに買われ続ける可能性は低いと思われます。FRB(米連邦準備制度理事会)は今後の回復シナリオには慎重で、米10年債利回りはフシ目の0.5%に接近しており、長期金利が持続的に上昇する可能性は低いとみられています。1ドル=104~107円のレンジを想定しています。

先週の結果

週前半、日経平均は2万2,603円まで上昇するも、米株高に連動せず3日続落で引ける

 先週の予測は、前々週末に日経平均は▲629円の2万1,710円と2万2,000円を大きく割り込んで引けたことで、先週は、下値模索も想定されるところでしたが、その後の米国市場で急落していたドル/円が104円台から106円台へ買い戻され、NYダウも+114ドルの2万6,428ドルと急伸。シカゴの日経先物も+160円の2万1,920円となっていたことで大きく戻して2万2,000円水準を中心のもみ合いになると想定しました。

 しかし、ナスダックの最高値更新を始めとして主要3指標の上昇が止まらず、日経平均も2日連続の大幅高となって4日(火)に2万2,603円まで上昇しました。その後は上値重く、米国株の上昇に追随できず、3日続落で引けました。

8月3日(月):前場は前週末の米国高を支えに+237円の2万1,947円で寄り付き、一時+477円の2万2,187円まで上昇。前引けは+413円の2万2,123円でした。後場になってもジリ高歩調が続き、終盤には一時+504円の2万2,214円まで上昇して+485円の2万2,195円と大幅反発して引けました。

4日(火):前日の米国市場で7月ISM製造業PMI(購買担当者景気指数)が市場予想を上回り、ナスダックが最高値を更新したことで主要3指標そろっての上昇スタート。日経平均は+184円の2万2,379円で寄り付き、円安も好感されて上昇が続き、大引け近くには+408円の2万2,603円まで上昇。終値は+378円の2万2,573円と2日連続の大幅上昇でした。

5日(水):前日の米国市場はナスダックが最高値を更新して、主要3指標が上昇するものの、日経平均は▲93円の2万2,479円で寄り付き、昨日までの連騰から一時▲217円の2万2,356円まで下落しました。しかし、後場になると日銀のETF(上場投資信託)買い観測から下げ幅を縮小し、一時▲19円の2万2,554円まで戻し、終値では▲58円の2万2,514円で引けました。

6日(木):前日の米国市場はナスダックが3日連続の最高値更新と主要3指標が上昇しながらも、日経平均は▲43円の2万2,471円で寄り付きました。その後も上値は重く一時▲151円の2万2,362円まで下げて、終値は▲96円の2万2,418円となり、売買代金も2兆円割れとなりました。

7日(金):前日の米国市場は好調が続き、ナスダックは史上初の1万1,000ポイント超えとなりましたが、日経平均は+15円の2万2,433円で寄り付きました。しかし、3連休や米国の7月雇用統計を控えて上値は重く、後場には一時▲213円の2万2,204円まで下げましたが、終値は▲88円の2万2,329円で引けました。

 日本市場の引け後の米国市場では、注目の7月雇用統計は予想を上回りました。NFP(非農業部門雇用者数)は市場予想の160万人増を上回る176万人増、失業率も6月の11.1%に対して7月は10.2%と改善しました。しかし、トランプ大統領が中国製動画アプリ「TikTok」の米国内での使用制限に対する大統領令に署名したことで、米中対立の激化懸念が強まり、NYダウは一時▲163ドルの下げとなりました。しかし、大引けにかけて追加経済対策への期待から+46ドルの2万7,433ドルと6日続伸。為替は1ドル=106円水準の円安となったこともあり、シカゴの日経先物は+90円の2万2,430円でした。