楽天グループの調査会社「楽天インサイト株式会社」では、「サステナブルな買い物に関する調査」(注)をインターネットで実施しました。今回の調査は、2020年5月26日(火)から5月28日(木)の3日間、楽天インサイトに登録しているモニター(約220万人)の中から、全国の20代から60代の男女1,000人を対象に行いました。

(注)「サステナブルな買い物」とは、環境・社会・経済に配慮した買い物のことを指します。

 新型コロナウイルス感染拡大が判明してから後、買い物に関する意識やトレンドが変化していることが如実に表れた調査結果となりました。そのいくつかを取り上げて、日常の風景だったはずの買い物シーンがどう変わったのか、楽天インサイトの調査結果から分析していきます。

「サステナブルな買い物」に対する意識が強まった人は3割超

 新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、「サステナブルな買い物」に対する意識に変化があったかどうか、という設問に対し、「強まったと思う」「やや強まったと思う」と回答した人は全体の全体では32.9%となりました。

「強まったと思う」「やや強まったと思う」と回答した人の内訳として、女性20代が41.8%で最も高く、次いで女性60代の41.1%。家計や買い物を担う比率の高い女性層が、コロナの影響を最も受けたことが分かります。一方、男性40代、男性50代では、「強まったと思う」「やや強まったと思う」の合計が2割程度(それぞれ21.0%、22.9%)と他の性年代よりも低い結果となりました。

◇新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けてから『サステナブルな買い物』に対する意識に変化があったか(n=1,000:全員回答)単一選択 単位:%

n=1,000:全員回答。単一選択。単位:%。2%未満のグラフスコアは非表示

楽天インサイト「サステナブルな買い物に関する調査」概要

調査エリア:全国
調査対象者:20歳~69歳 男女
回収サンプル数:1,000サンプル
調査期間:2020年5月26日(火)から5月28日(木)
調査実施機関:楽天インサイト株式会社

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コロナが育てたのは節約意識。暮らし方の見直しも進む

 次に、「サステナブルな買い物」への意識が「強まったと思う」「やや強まったと思う」と回答した人に対して、具体的にどのような影響があったのかを聞いたところ、「節約意識が高まったため」が最も高く45.3%となりました。次いで、「家で過ごすことが増え、暮らし方を見直すようになったため(44.7%)」、「健康や安全への関心が高まったため(42.6%)」、「買い物に行く頻度が減り、以前より何を買うか考えてから買うようになったため(41.6%)」の順となっています。
 上位2項目を性年代別でみると、「節約意識が高まったため」は男性60代の61.8%が、「家で過ごすことが増え、暮らし方を見直すようになったため」は女性40代の55.6%が、全体および他の性年代と比べて高い結果となりました。

◇新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けてから、「サステナブルな買い物」を以前より意識するようになった理由

上位10位までを表示。n=329:新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けてから、『サステナブルな買い物(環境・社会・経済に配慮した買い物)』に対する意識が「強まったと思う」「やや強まったと思う」と回答した人に質問。複数選択。単位:%

 

 具体的に、買い物に対するどのような意識や行動に対して新型コロナウイルス感染症拡大の影響があったのかを聞いたところ、「一回あたりのお買い物量を増やし、一度にまとめて買い物する」ことを「意識するようになった」「やや意識するようになった」人の合計が48.1%と最も高く、次いで「必要最低限のものだけを買う」(41.8%)となりました。

 コロナ前に享受していた、欲しい時に欲しいものを欲しいだけ買う、という自由は実は当たり前ではなかったことを痛感した人が多数いたことがうかがえます。コロナ後、人々の買い物への意識は大きく変わり、いつ、何を、どれだけ買うか、本当にそれは今必要か、という「計画性」が発生。コロナは、人々の家計プランを、大きく成長させたといえるでしょう。 

楽天インサイト「サステナブルな買い物」を以前より意識するようになった理由」概要

調査エリア:全国
調査対象者:新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けてから、『サステナブルな買い物(環境・社会・経済に配慮した買い物)』に対する意識が「強まったと思う」「やや強まったと思う」と回答した人へ、その理由を質問。複数選択
回収サンプル数:329サンプル
調査期間:2020年5月26日(火)から5月28日(木)
調査実施機関:楽天インサイト株式会社

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検索している人数が多かったキーワード、1位はもちろん…

 政府が緊急事態宣言を発出した4月7日以降の2週間(※総理会見が18時~であった為、8日以降で集計)において、最も多くの人が検索したキーワードはズバリ〈コロナ〉 。その他、外出自粛に伴って利用が増えている〈楽天〉〈Amazon〉〈yahoo〉などのEC各社、〈通販〉といったキーワードもTOP10入りし、外出自粛の代替としてインターネットショッピングを検討するトレンドが見られました。また、当時入手困難だった〈マスク〉や、自宅で過ごす時間でさらによく見られている可能性がある〈youtube〉、休業する飲食店が増えていることから自宅で料理をするための〈レシピ〉など、時流を反映するようなキーワードがTOP10入りを果たしています。

◇「緊急事態宣言前後での急騰検索キーワード ベスト50」

ランキング キーワード

コロナ

楽天

マスク
4位 amazon
5位 通販
6位 Youtube
7位 無料
8位 レシピ
9位 価格
10位 Yahoo
集計期間:2020年3月25日~4月21日 ※4月7日の緊急事態宣言までの14日間と翌日からの14日間、計28日間、集計対象者:楽天ウェブ検索ユーザー全体、ランキング方法:緊急事態宣言までの14日間に検索した人数(UU数)と宣言後の人数(UU数)のランキングを作成し、宣言前から大きくランキングを上げた順番でランキングを作成

 未知のウイルスであるコロナの情報を求めて、日々検索して情報を自身のアップデートしようとする動きは、与えられる情報に満足せず自ら現状を把握し、納得いく情報を得ようとする正しい行動。さらに現状の不安や不満足をうまく処理するための方法を模索している様子が伺えます。自分なりの「コロナとの戦い方」「コロナとの共存方法」を探しながら過ごす心構えは、今後一層強まっていくと思われます。 

楽天インサイト「緊急事態宣言前後での急騰検索キーワード ベスト50」概要

集計期間:2020年3月25日~4月21日 ※4月7日の緊急事態宣言までの14日間と翌日からの14日間、計28日間
集計対象者:楽天ウェブ検索ユーザー全体
ランキング方法:緊急事態宣言までの14日間に検索した人数(UU数)と宣言後の人数(UU数)のランキングを作成し、宣言前から大きくランキングを上げた順番でランキングを作成
調査実施機関:楽天インサイト株式会社

>>調査の詳細はこちらからご覧いただけます

「あつ森」圧勝!2020年3月、楽天市場で売れたもの

 コロナ禍が本格化する前の2019年12月度~1月度は、クリスマスやお歳暮、年末年始用品など、季節要因が大きく出るラインナップとなるため、昨年の2019年3月と2020年3月を比較したトレンドをレポートします。

お話を伺った方:清水 淳(楽天株式会社 楽天市場 トレンドハンター※取材当時の肩書き
楽天市場の検索や購買データはもちろん、SNS分析や、海外の消費動向分析など、多岐にわたるデータソースをもとに、将来のトレンドを分析。ユーザーに楽しいお買い物体験を提供することを目的に、楽天市場の出店店舗様と新しいトレンドや商品を生み出す活動を行っている。

 外出が難しい中、楽天市場では自宅で過ごす時間を充実させるような商品の売れ行きが好調でした。例年同様、ゲームソフトなどの発売時期も重なったため「あつまれ どうぶつの森」が上位に来たのは順当。それ以外では、リモートワーク準備、自宅ジム、必需品の確保などが非常に好調でした(清水)。

◆2020年3月、楽天市場で売れた商品

あつまれ どうぶつの森
Rakuten UN-LIMIT(楽天モバイルSIM)
OPPO Reno A 128GB+Rakuten UN-LIMITプランセット
4位 Nintendo Switch Lite ターコイズ
5位 HUAWEI P30 lite
2020年3月1日~3月31日の期間、楽天市場で売れた商品を店舗横断で合計して算出
※キャンペーン商品などもあるため、現在販売していない商品もあります

おうち時間充実!ジャンル別人気商品ランキング

コロナ太り解消!おうちエクササイズランキング

 ​在宅ワークで外出もままならない状態で、家でできるエクササイズを開始した人多数。「自宅でも楽しく過ごしたい」、「充実した時間を過ごしたい」、「リラックスしたい」、「元気に過ごしたい」といったユーザーニーズをキーワードにしたカテゴリーや商品の需要が高まりました(清水)。

※以下のデータは2020年3月1日~3月31日の期間、楽天市場の売上をもとに算出しました。キャンペーン商品などもあるため、現在販売していない商品もあります

ランキング 商品名
1位 トランポリン
2位 フィットネスバイク917
3位 リーディングエッジ マルチポジション フラットベンチ
4位 ボディシェイカー フィット 2D(トレーニング用品)
5位 ヨガポール 100cm 85cm 全8色

おうちレジャー・リラックス商品ランキング(子供編)

 簡易砂場、スライダージムやブランコなど、子供部屋が公園化。クレーンゲームや小型ドローンなど、大人も一緒に遊べるアイテムもランクイン(清水)。

ランキング 商品名
1位 室内用スライダージム
2位 UFOキャッチャー
3位 おままごとキッチン
4位 ウォールステッカー
5位 砂場用すな 抗菌砂

おうちレジャー・リラックス商品ランキング(大人編)

 5位以下には、「卓上サイズの観葉植物」「パーソナルカラオケ」「自立式ハンモック」「簡易サウナ」などがランクイン。長いステイホーム生活で、疲れ気味の大人も子供も、おうち時間を楽しむための商品、リラックスできる商品、ストレスを解消するための商品が売り上げを伸ばしました。(清水)。

ランキング 商品名
1位 popIn Aladdin ポップインアラジン プロジェクター付きLEDシーリングライト
2位 BARTH 入浴剤 30錠
3位 Z6 Polar Meets popIn Aladdin(プロジェクター)
4位 7点セット モバイル プロジェクター
5位 BOSE ブルートゥース対応 TV用スピーカー ブラック Solo 5

トレンドハンターが総括!2020年3月コロナ禍影響の消費トレンド

外出自粛でネット通販が全般的に好調に!

 幅広いカテゴリーにおいて、全体的に好調で、昨年度と比較して、+57.5%の売り上げ増を記録しました。

新規のお客様も増加、リピーター率アップ!

 老若男女、どの世代のお客様も増加。特に、新たに楽天市場の利用を始めた、新規のお客様も増加しています。特にシニア層のお客様は、外出が困難だったせいか、一度ご利用いただいたら2回目、3回目と利用する方が多く、定着率がこれまで以上に高くなっている傾向がみられました。

 気軽に外出もしにくかった3月、楽天市場のサイトを家族で見ながら、家族でわいわい商品を選ぶシーンもあったかも。楽しい時間はプライスレス! コロナが収束するまでは、ネットショッピングも活用して、笑顔時間を作っていきましょう(清水)。