本日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは106.12

下値メドは104.92

今朝の天気マークは「くもり」

※天気の判定基準は記事末尾にあります

雇用統計は強い。
強いんじゃないかな。
ま、ちょっと覚悟はしておけ

 今夜は米7月雇用統計の発表です。更新された最新の予想によると、NFP(非農業部門雇用者数)は158.0万人増加、失業率は10.5%。前回、前々回に続いての強気予想となっています。

 民間機関の雇用統計であるADP雇用データの7月は、予想+120.0万人に対して+16.7万と悪かった。ところが、昨日(6日)に出た失業保険申請件数は強い結果。新規の申請件数は、7月の最小値を下回る118.6万人まで減少。継続受給者も1611万人まで減っています。雇用の再吸収化が順調に進んでいるということで、少なくとも失業給付金の終了の影響は今のところ見られません。

 これで今夜の結果予想がさらに難しくなりました。トレードチャンスもそれだけあるということです。気になるのはユーロやポンドは対ドルで数年ぶりの高値を更新中で、ドル安は短期的なピークに近づいている可能性が指摘されていること。雇用統計で夏休み前のイベント終了ということでポジション調整の動きがでることもあるので注意したいです。

 なお、今夜の雇用統計の詳しい解説は「7月米雇用統計 詳細レポート」をお読みください。

 米国の閣僚が6年ぶりの台湾訪問を発表したことで、米中政治対立が(さらに)険悪な雰囲気になりそうで、マーケットはこちらも気にしています。一般的に、政治問題だけでFX市場の動揺が長期化することはないのですが、政治が経済(関税)問題に発展すると話は違っていきます。政治にしても、新型コロナにしても、それらが経済に及ぼす影響を数値化したものが雇用統計になるわけです。雇用統計は、これからも変わらず重要な経済指標であり続けるのでしょう。

毎ヨミ!FXトップニュース

6日のドル/円のNY市場終値は105.53円

 前営業日の終値比▲0.06円だったので、今朝の天気マークは「くもり」です。

今日の格言:

普通の人間が持って生まれる財産と言えば、時間だけだ - カーネギー(アメリカの鉄鋼王)

各国・各通貨トピックス

新型コロナウイルス:
    スペインが過少報告。コロナ死者数は公式発表より60%近く多い可能性
    6カ月閉鎖続いた場合、米小売業の7割、ホテル業の8割が倒産

ドル:
    FRB(米連邦準備制度理事会)、コロナ対策のメインストリート・レンディング・プログラムを拡大
    トランプ氏、ペンス副大統領を「更迭」か? 
    3月の米自動車製造台数、第2次世界大戦時を下回る
    米経済は二番底に入るとの見方強まる

ユーロ:
    欧州の失業率、下半期に大幅上昇のおそれ 
    ラガルド総裁「欧州の回復は不安定で不透明」

ポンド:
    この冬に感染第2波襲来すれば死者は119,000人以上 英専門家が警告
    英小売業が壊滅状態「3年かけて起こるべき変化が1年で起きてしまった」

円:
    格付け会社フィッチ、日本の格付け「A」の見通しを「ネガティブ」に引き下げ

NY金先物:
    金価格と米実質金利、ドルに強い負の相関関係

豪ドル:
    豪政府の気候変動対応のまずさで、豪経済と世界的評判が著しく悪化するおそれ  

中国人民元:
    格付け会社フィッチ、中国の格付けをA+で維持  見通しは安定的

その他:
    「天国への階段」の著作権裁判、レッド・ツェッペリンが勝訴
    ブラジル、アマゾンの焼き畑農業を120日間停止。ESG投資家の圧力で
    紙袋は約11回使わないと、レジ袋よりエコとは言えない

主要指標終値

出所:楽天証券が作成

本日の注目通貨

ドル/円:週末にかけての予想レンジ:103.55円から107.25円

 7月の失業率は、10.5%に下落(改善)する予想になっています。失業率10.5%というのが、絶対的な水準として良いか悪いかということはさておき、3ヵ月連続で下落するならば、少なくとも米労働市場が底打ちしたといえるでしょう。

 しかし、底を打ったからといって、コロナ前の状態に戻ったわけではありません。それは全く別の話。米雇用市場が元通りになるまでにはまだまだ長い時間が必要で、その過程では辛い痛みを覚悟しなくてはいけません。

 コロナ不況がこれまでの不況と大きく異なるのは、失業者がレジャーや接客など社会的距離感、いわゆるソーシャルディスタンスの取り方が難しい業種に集中していること。飲食店やホテル、小売などの業種で失われた雇用のうちの1/4は「永久に戻ることがない」という悲観的な試算も出ています。Go To キャンペーンだからといって、毎週旅行する人はいません。失われた消費は今後も戻ってくることはないのです。

 せっかく雇用市場に底打ち感が見えた矢先に、コロナ感染の再拡大によってフロリダ州やテキサス州で経済再開にストップがかかっています。復活しかけたサービス業の雇用がまた遅れ、回復が「トレンド化」する前に消えるおそれは十分にあります。この影響が、雇用統計の数字に表れるのは8月分からといわれています。今回の結果が良くても素直に安心できないのです。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

トレード前に必ずチェック!今週発表の重要指標!

経済指標過去データは楽天証券サイトにてご確認ください。 出所:楽天証券作成

◎天気の判定基準とは?

天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。

・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。

・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。

・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。

※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。

※ちなみに2018年は、「晴れ」80日、「雨」82日、「くもり」98日 でした。
また、2018年は延べで43.33円上昇、延べで46.41円下落。差引3.08円の円高(2017年末に比べて)でした。