新型コロナウイルスの影響で在宅ワークが推奨されるようになってから早くも半年がたちました。在宅ワークは通勤がないという快適さがある半面、自宅を仕事場にするためにはそれなりのコストがかかります。今回は、本来いるはずのない時間に家にいることで増えてしまう電気代とオンライン環境を快適に整えつつ節約する方法をご紹介します。

在宅ワークでかさんでしまう電気代節約術

 家に長時間いると、かさんでしまう電気代。電気代節約のポイントは電力会社選び家電選びです。電気をこまめに消したり、節電タップを使ったりしなくても電力会社と家電を変えるだけで、ストレスなく電気代を節約することができます。

Money Hack1:電力会社を変えるだけで電気代は安くなる!

 毎日の暮らしに欠かせない電気。2016年に始まった電力自由化により、東京電力や東北電力、九州電力といった地域の電力会社だけでなく、さまざまな小売電気事業者から電気を購入することができるようになりました。登録されている小売電気事業者はその数なんと665社(令和2年7月31日現在)。これらの事業者が独自に設定した料金で、電気を購入することができます。

 電力会社の変更は電気の購入先を変えるというだけで、実際に電気を作って家庭まで届けているのは、もとの地域の電力会社(東京電力など)なので、停電しやすくなるといったことはありませんので、ご安心ください。

 どの業者を選んだらよいか分からない場合は、価格.com 新電力比較サイトなどのシミュレーションサイトを利用してみましょう。現在の使用状況から各家庭に合った最安電力会社をピックアップしてくれます。

 電力会社の変更は、新たな小売業者に契約するだけで自動的に契約中の電力会社は解約され、工事なども必要ないのでとても簡単です(電気メーターがスマートメーターになっていない場合は無料のメーター変更工事が必要)。電力会社を変えるだけで一人暮らし世帯でも年間1万円安くなった! という人もいます。ファミリー世帯なら年間3万円、4万円安くなったという家庭も少なくありません。契約期間の縛りがないことがほとんどなので、試しに変更してみてはいかがでしょうか。

「やっぱりよく分からないからやめておこう…」という人も、もともと契約中の地域の電力会社も新業者に負けじと新たな料金プランやサービスを打ち出しているので、一度プランを見直してみるとよいでしょう。

Money Hack2:家電を変えるだけで電気代は安くなる!

 家電の省エネ性能は年々進化しています。省エネ家電に買い替えるだけで電気代を安くすることができます。

 例えば最新の冷蔵庫は10年前と比べると約43%の省エネになっています。つまり電気代も43%安くなるということです。その他にも、家庭で多くの電力使用量を占めている照明も電球形LEDランプに替えると、一般電球と比べて約85%の省エネに、テレビも10年前と比べると約48%の省エネになっています。

 売り場で目にする「統一省エネラベル」を見ると省エネ性能や1年間にかかる電気代の目安が一目で分かります。家電を選ぶときは、家電本体の価格だけでなく、ランニングコストである電気代も比較して購入するようにしましょう。

自宅のインターネット環境を見直そう

Money Hack3:自宅のインターネット回線は光コラボで安く快適に!

 在宅ワークをする上で必要不可欠なネット環境。ご自宅でお使いの通信回線が光なのか、ADSLなのか、無線なのか、把握していますか。在宅ワークで一番困るのはインターネットの速度が遅かったり、接続が途切れたりすることかもしれません。他の回線に比べて料金が高いと思われていた光回線ですが、2015年2月に始まった光コラボによってNTT以外の事業者であっても、光回線とプロバイダーをセットにして販売できるようになり、各社お得な料金プランやセット割プランが提供されています。

 新規で光回線を利用する場合は工事費がかかったり、既契約解除に伴う違約金がかかる場合もありますが、新規契約を対象とした工事費無料やキャッシュバックなどのキャンペーンを行っているところもあります。今までは自宅のネット回線も何となく契約したまま同じ業者で使い続けていたかもしれませんが、在宅ワークを快適に行うためにも、光回線の導入を考えてみましょう。

Money Hack4:光回線の契約事業者を変更する

 既に光回線を利用中の場合には、事業者を変更しても基本的には工事は不要です。電気同様、契約を変更するだけで今より安くなるかもしれません。価格.comなどシミュレーションページで検索してみてください。

Money Hack5:スマホの通信部分の契約を見直す

 自宅のネット環境が整ったら、スマホの通信部分の契約見直しも併せて行いましょう。自宅にいる間はWi-Fiに接続すればスマホの通信費はかかりません。契約ギガ数を下げられないか検討してみてください。

 在宅ワークでかさんでしまう電気代とネット代の節約術についてお話ししました。どれも、せっせと頑張る節約ではなく、最初の変更の手間さえ惜しまなければ勝手に節約になるという簡単なものばかりです。新型コロナウイルスによるこの状況がどれくらい長く続くか分かりません。これを機会に家計の節約にもなりますので、早めに実行に移して、快適在宅ワークライフを送ってくださいね。