本日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは105.68

下値メドは104.25

今朝の天気マークは「くもり」

※天気の判定基準は記事末尾にあります

ドル/円、戻り鈍い。ズルズル円高か

 FOMC(米連邦公開市場委員会)後のドル/円は、前日の安値(104.95円)を抜けて一時104.77円まで円高。終値は104.95円。終値が105円を下回るのは3月12日以来のことです。

 7月のFOMC(米連邦公開市場委員会)は、現行の緩和政策を今後も継続することを確認して終了しました。政策金利であるFF(フェデラルファンド)金利の誘導目標レンジは0%から0.25%で据え置き。その他大きな政策変更はありませんでした。なお、中小企業に対する緊急資金支援策の期限延長については、すでに28日に発表されています。

 FRB(米連邦準備制度理事会)は基本的に次回9月の会合まで「様子見」を続けるということです。もちろん必要が生じた場合は、9月を待たずにフォワードガイダンスなどで政策変更を告知することになりますが、その場合は、緩和政策を縮小するよりも強化する確率の方が高いでしょう。

 FOMCは「ドル安」トレンドを確認する結果になったといえます。パウエルFRB議長の慎重発言は想定内でしたが、かといってイベント終了、ドル買い戻しというムードにはなっていません。ユーロ/ドルは上昇を続けています。なぜ、投資家はユーロ/ドルを買っているのか。今日の注目グラフをご覧ください。

毎ヨミ!FXトップニュース

29日のドル/円のNY市場終値は104.95円

 前営業日の終値比▲0.14円だったので、今朝の天気マークは「くもり」です。

今日の格言:

季節、個人、政治、なんであれ、行き過ぎは反作用の原因となり、逆方向への変化を促す。-プラトン

各国・各通貨トピックス

新型コロナウイルス:
    国連、新型ウイルス対策に1.1兆円の拠出要請
    スペイン・バルセロナが再び移動制限  レストラン50%の入店制限 

ドル:
    米大統領選でバイデン氏勝利、57%が予想  
    米フォードが国内工場を一部閉鎖。供給網崩壊でエンジン部品の調達困難
    新型コロナウイルスで米国人ほぼ75%が収入減を体験
    トランプ氏、大統領選は「中国たたき」でアピール
    カプラン連銀総裁「米経済はディスインフレ状態」になった

ユーロ:
    レーンECB(欧州中央銀行)理事「経済の一時的反発は回復とは呼べない」
    イタリア政府、ファーウェイを5Gネットワーク計画から排除すべきか苦慮 

ポンド:
    英政府、公務員90万人の賃上げを発表 看護師は除外
    新型コロナ対策で財政大幅悪化。「増税と支出削減」が必要

豪ドル:
    ロウRBA(豪準備銀行)総裁「追加利下げのハードルはかなり高い」

南アランド: 
    電力公社エスコム:設備の老朽化で十分な電力供給が難しく

カナダドル:
    カナダ銀行GDP(国内総生産)見通し  2020年▲7.8%減、2021年+5.1%、2022年+3.7%

原油先物:
    価格維持には減産以上にOPEC+(石油輸出国機構プラス)各国のコンプライアンス順守が重要

その他:
    大手年金基金が米政権に対して気候変動対策のために行動するよう要求
    大統領選出馬のカニエ・ウエスト公約「出産したら1億円」
    レディー・ガガやマドンナの個人情報が盗まれる。ハッカーは23億円要求
    ポリ袋は衛生的! ポリ袋は繰り返し使用のエコバッグより、都度使用で清潔

主要指標終値

出所:楽天証券が作成

本日の注目通貨

ドル/円:週末のレンジ予想:103.20円から108.10円

 ドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は105.65円。105.65円より上ならばドル買い優勢、105.65円より下ならばドル売り優勢。29日のNY終値は104.95円。

 パウエルFRB議長は、FOMC後の記者会見において「今後の経済の行方は非常に不確実」との見解を示し、FRBは経済を支えるためにあらゆる手段を尽くすと述べました。ただ同時に、さらなる財政支援が必要と強調しています。

 現在の経済問題は「収入」問題ともいえます。米国の失業特別給付金が終了すれば失業者の収入はゼロになる。今仕事がある人も将来が不安になり、消費を切り詰めることになる。経済回復がさらに遅れるのです。FRBの政策は、資金の流動性を増やすことはできても家計収入を増やすことはできない。だから財政政策が重要なのです。さらに言うなら、FRBは新型コロナ感染を止めることもできない。現段階で、これ以上FRBができることはないのです。

 米国では南西部の州を中心に新型コロナ感染が加速、1日6万人のペースで増加しています。コロナウイルスによって米国経済にさらにダメージを受けたり、社会的混乱が広がったりすることになれば、消費者センチメントがさらに悪化する可能性は大きい。

 米国の地方財政の悪化はリーマン・ショック時を凌ぎ、大恐慌時代以来の危機的状況といわれています。FRB(米連邦準備制度理事会)は、ゼロ金利や量的緩和で経済を必死に支えていますが、金融政策は流動性を供給できても雇用や所得を回復させるには十分ではありません。地方自治体を財政破綻から救うためには、ら財政出動が緊急に必要といわれています。

 ところが、大統領選という「政治事情」が邪魔をして、連邦政府は柔軟に動けない状況。もし、11月まで何もできなければ、消費者信頼感は急落し、米国は長いリセッションに迷い込むことになります。


108.98円 : 第3レジスタンス(HBO)
108.20円 : 2019年 中心値
108.16円 : 07月 高値 (07月01日)
108.10円 : 第2レジスタンス
108.09円 : 05月 高値 (05月19日)


106.70円 : 2020年 中心値
106.52円 : 第1レジスタンス
106.46円 : 07月 中心値  
106.07円 : 06月 安値 (06月23日)

105.98円 : 05月 安値 (05月06日)


105.65円 : ピボット


104.77円 : 07月 安値 (07月29日)
104.07円 : 第1サポート

103.19円 : 第2サポート

101.61円 : 第3サポート(LBO)
101.17円 : 2020年安値(03月06日)

100.07円 : 2016年 09月 安値
99.53円 : 2016年 08月 安値

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

今日の注目グラフ

米欧の景気センチメントに差。米国は下向き、欧州は上向き

ミシガン大学消費者態度指数

ドイツ、欧州 製造業PMI

ドイツ、欧州 サービス業PMI

トレード前に必ずチェック!今週発表の重要指標!

経済指標過去データは楽天証券サイトにてご確認ください。 出所:楽天証券作成

◎天気の判定基準とは?

天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。

・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。

・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。

・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。

※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。

※ちなみに2018年は、「晴れ」80日、「雨」82日、「くもり」98日 でした。
また、2018年は延べで43.33円上昇、延べで46.41円下落。差引3.08円の円高(2017年末に比べて)でした。