本日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは107.71

下値メドは106.42

今朝の天気マークは「雨」

※天気の判定基準は記事末尾にあります

米経済にイエローカード

 先週金曜日(17日)に発表された米国の景気指数は、気がかりな内容でした。米国の消費者マインドを示す指標として注目度が高いミシガン大学の7月米消費者態度指数が、予想の79.0を下回る73.2(前回78.1)に低下したのです。米景気の先行きに対してはっきりした警告シグナルを送ってきたといえます。

 米国では南西部の州を中心に新型コロナ感染が加速、1日6万人のペースで増加しています。コロナウイルスによって米国経済にさらにダメージを受けたり、社会的混乱が広がったりすることになれば、消費者センチメントがさらに悪化する可能性は大きい。

 米国の地方財政の悪化はリーマン・ショック時を凌ぎ、大恐慌時代以来の危機的状況といわれています。FRB(米連邦準備制度理事会)は、ゼロ金利や量的緩和で経済を必死に支えていますが、金融政策は流動性を供給できても雇用や所得を回復させるには十分ではありません。地方自治体を財政破綻から救うためには、財政出動が緊急に必要といわれています。

 ところが、大統領選という「政治事情」が邪魔をして、連邦政府は柔軟に動かない状況。もし、11月まで何もできなければ、消費者信頼感は急落し、米国は長いリセッションに迷い込むことになります。

 米経済悪化でドル/円はどうなるか?  円高の米金利の関係については「今日の注目通貨」をご覧ください。

 トレードを始める前に先週までの日米株式市場、金先物、原油先物市場、日米金利市場の動きをチェック!今日の注目グラフをご覧ください。
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毎ヨミ!FXトップニュース

17日のドル/円のNY市場終値は107.02円

 前営業日の終値比▲0.25円だったので、今朝の天気マークは「雨」です。

今日の格言:

すべての宗教、芸術、科学は、同じ一つの木の枝である - アインシュタイン

各国・各通貨トピックス

新型コロナウイルス:
    全米人口の約40%がロックダウンに逆戻りか
    新型コロナ、雇用への影響長期化は避けられない

ドル:
    トランプ大統領、中国の習国家主席と「会談の予定はない」
    バイデン氏「(大統領になったら)法人税28%に引き上げる」
    クリーブランド連銀「新型コロナによる不況はディスインフレを誘発する」
    新型コロナ感染再拡大で、景気信頼感 が大幅悪化

ユーロ
    新型コロナ:エアバス;全体の17%にあたる1万5,000人削減
    ラガルドECB(欧州中央銀行)総裁「協調財政刺激策が欧州の成長をスピードアップさせる」

ポンド:
    ジョンソン保守党の人気低下。労働党との支持率差が20%から5%まで縮小

円:
    菅官房長官「新型コロナは『東京問題』」

豪ドル:
    豪政府、香港と結んでいた逃亡者引き渡し条約を停止

カナダドル:
    中国大使が脅し「カナダは報復に備えた方がいい」

その他:
    シャロン・ストーン、雷に打たれ吹き飛ばされる。命に別状なし
    新型豚インフルが中国で発生? すでにヒトへの感染確認
    現在30億人が暮らしている場所、50年後には熱波で人が住めなくなる

主要指標終値

出所:楽天証券が作成

本日の注目通貨

ドル/円:米金利と円高の関係

 ドル/円と日米金利差には強い相関関係があるといわれています。一般には、日米の長期金利(10年)の金利差が広がれば「ドル高/円安」、逆に縮小するなら「ドル安/円高」に動くといわれています。

 米国債の10年物利回りを見ると、5月中旬からずっとレンジの底辺付近の0.65%前後で取引されています。しかしこの期間は、NY州のロックダウンを解除(6月8日)や、経済指標では6月の雇用統計が非常に強い結果を示すなど、米経済復活の機運が盛り上がった時でした。それにもかかわらず米長期金利は上昇しなかったのです。

 良いデータに反応しないのだから、今後予想されるデータの悪化が(先週のミシガン大学消費者態度指数のように)はっきりしてくれば、今度は新安値を目指して一段低下すると予想できます。つまり、日米金利差は縮小することになるので、教科書的には円高になります。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

今日の注目グラフ

17日のNY株式市場はまちまち。コロナ感染拡大で米リセッション懸念

 NY株式市場は、週間では、ダウ平均+2.29%、S&P500+1.25%だった一方、ナスダックは▲1.08%安と3週ぶり下落。年初来では、ダウ平均▲6.54%、S&P500▲0.19%、ナスダックは+17.06%。

原油はコロナ拡大による需要減を嫌気。金は安全資産として1,800ドル台で堅調

10年物 日本国債と米国債 利回り推移

トレード前に必ずチェック!今週発表の重要指標!

経済指標過去データは楽天証券サイトにてご確認ください。 出所:楽天証券作成

◎天気の判定基準とは?

天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。

・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。

・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。

・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。

※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。

※ちなみに2018年は、「晴れ」80日、「雨」82日、「くもり」98日 でした。
また、2018年は延べで43.33円上昇、延べで46.41円下落。差引3.08円の円高(2017年末に比べて)でした。