今週の予想
戻りを試した後はコロナ感染拡大を注視
今週も先週に引き続き、新型コロナウイルスの感染者増加への懸念と景気回復への期待が入り交じり、日経平均株価は2万2,000円台でのボックス相場(2万2,000~2万2,700円)が続きそうです。
日経平均の指数の上昇は、米国でナスダックが上昇していることで値がさハイテク株の東京エレクトロン、アドバンテストなどが上昇。ファーストリテイリングも指数をサポートしています。ボックス相場の上限2万2,700円を抜けると、6月9日の2万3,185円水準までの上昇が期待できますが、出来高、売買代金を伴わない指数のみの上昇ですので、あとの反動が懸念されることになります。
そして6日は、予想外の上昇となりました。
先週末の米国市場は休場でしたが、時間外の米株先物の上昇と円安、さらに上海株式、香港株式の上昇が支えとなって、日経平均前場は+306円の2万2,612円と大幅上昇となりました。東京では連日の100人超の感染者が出ていますが、政府が緊急事態宣言はしないということへの安心感から、経済正常化への動きは続くという見方で買い安心となっているようです。
ただし、海外投資家は参加していないと報じられており、短期筋が買いに動いているということのようです。後場もそのまま先物買いを交えて勢いが続き、日経平均は一時+427円の2万2,734円まで上昇し、終値は+407円の2万2,714円でした。買い戻しを誘った上昇となりましたが、何で海外の先物指数が上昇したのかは、はっきりしないと市場関係者は言っています。
今週の指標:日経平均株価
今週も引き続き、新型コロナウイルス感染再拡大への懸念(東京では5日連続で100人突破)と、早期回復への期待が入り交じる展開となっています。
先週始めは、前週のNYダウの調整型を受けて2万2,000円を一時割り込みましたが、NYダウ平均株価が戻りを試したことで、日経平均も連動しています。当面は2万1,969~2万2,693円のレンジの中での動きが想定されます。6月23日の2万2,693円を超えてくると、6月9日の2万3,185円に対する二番天井になる可能性があります。
今週の指標:NYダウ平均株価
チャートでは調整入りの型となってきたことで、6月16日の2万6,611ドルを早い段階で回復しなければ、先週、調整入りになるとしましたが、ザラ場では2万6,204ドルまで戻してきました。
この理由は、新型コロナウイルス治療薬開発が前例にないほどの速さで進んでいることや、追加の財政、金融政策が下支えしているためだと言えます。最近の経済指標も改善しているものが多いものの、一方で経済や労働市場は危機前の水準を大幅に下回っており、楽観論はリスクがあります。当面は2万6,000ドル水準でのもみ合いとなる可能性があります。
今週の指標:ドル/円
今週は、新型コロナウイルス感染拡大の行方と経済の早期正常化を見極める展開となり、ドル/円はもみ合いとなりそうです。今週発表の経済指標が、先週に引き続き好調ならばリスク回避的な円買いは抑制され、ドルは底堅い動きとなります。1ドル=106.5~108.5円のレンジを想定。
先週の結果
週初め500円以上の下げの後は、2万2,200~2万2,500円の中でのもみ合いへ
先々週末のNYダウは、チャート上に調整入りの型ができたため、先週の日経平均も連動する可能性があるとしました。しかし、週末こそ▲517円の2万1,995円と2万2,000円を切って引けましたが、その後は、新型コロナウイルス感染者が増加し続けているのも無視して、米株が反発して戻りを試す動きとなったことで、日経平均は2万2,000~2万2,500円の間でのもみ合い状況となりました。
6月29日(月):前週末の米国市場で、新型コロナウイルス感染拡大から景気の回復を遅らせるとの懸念から、NYダウが▲730ドルの2万5,015ドルとなったことで、日経平均は▲257円の2万2,255円で寄り付き、後場になると下げ幅を拡大。一時▲542円の2万1,969円まで下げ、終値は▲517円の2万1,995円と半月ぶりに2万2,000円を割り込みました。4月25日以来、25日移動平均線を下回ることになります。
30日(火):新型コロナウイルス感染拡大の過度な警戒感が和らぎ、前日の週明けの米国市場で主要3指標が大幅反発したことで、日経平均も+340円の2万2,335円で寄り付きました。その後は一時+453円の2万2,448円まで上昇するものの、ここから上値は重く、終値は+293円の2万2,288円の反発となりました。
7月1日(水):前日の米国市場で、月末、第1四半期の取引が主要3指標揃って続伸したことで、日経平均は+50円の2万2,338円で寄り付きました。しかし、買い一巡後は時間外での米株先物が下げたことで、前引けは▲41円の2万2,246円と反落。後場になると指数先物の売りを交えて下げ幅を拡大し、一時▲249円の2万2,039円まで下げ、終値は▲166円の2万2,121円となりました。
2日(木):前日の米国市場は、マチマチの動きとなりましたが、日経平均は+60円の2万2,182円で寄り付いた後、押し目買いで下げ渋り、ジリ高となって前引けは+144円の2万2,266円で引けました。しかし後場に入ると、東京で新型コロナウイルス感染者が100人を超えるという情報から、緊急事態宣言の再発動が警戒され、一時マイナスになる場面もありましたが、終値は+24円の2万2,145円と小幅反発となりました。
3日(金):前日の米国市場では、6月の米雇用統計が予想以上に改善されたことで、主要3指標揃って上昇。これを受けて日経平均は+120円の2万2,266円で寄り付き、2万2,312円まで上昇しました。後場になると東京の新型コロナウイルス感染者が120人以上との報道から上げ幅を縮小。一時+9円の2万2,154円まで上げ幅を縮小しましたが、大引けにかけては持ち直し+160円の2万2,306円で引けました。しかし、売買代金は1兆6,954億円と2兆円割れ、出来高も9.8億株と10億株割れで市場ボリュームは少なく、指数株の値がさ株によって指数が上昇していることになります。3日の米国市場は「独立記念日の振替休日」のため休場でした。
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