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新型コロナの感染拡大を契機に国内企業のビジネス慣習が変わり始めました。企業が緊急避難的に導入した『在宅勤務』もかなり拡大しました。『在宅勤務』は通勤時間の削減、多様な人材の確保などのメリットがあり、一定の割合で定着する流れとなってきました。一方で現状の人事制度が『在宅勤務』と合致していないなどの課題もあり、推進する企業と徐々に縮小する企業に対応が分かれています。
【ポイント1】『在宅勤務』は一定の割合で定着する方向
新型コロナの感染拡大を契機に国内企業が緊急避難的に導入した『在宅勤務』はかなり拡大し、一定の割合で定着する方向となってきました。
『在宅勤務』のメリットとしては柔軟な働き方に取り組めることや、通勤時間の削減、多様な人材の確保などがあります。一方、職場で勤務しない場合を想定した人事評価制度づくりが求められる他、コミュニケーション不足の回避などが求められます。このため、企業によって『在宅勤務』への評価は分かれています。
【ポイント2】企業の『在宅勤務』への対応は分かれる
日立製作所は2021年4月以降の『在宅勤務』の本格活用に向けて制度などの見直しに着手しました。業務や家庭環境によっては業務効率が高まっており、役割を明確化した上で最適な人材をあてる欧米で採用されている「ジョブ型」の働き方をいっそう進めていく方向です。
キリンホールディングスは6月25日、7月1日以降も期限を定めず社員の出社を上限3割にとどめると発表しました。生産や物流など現場での作業が必要な一部を除く国内のグループ社員を対象に、業務に支障が無ければ『在宅勤務』をベースとする働き方を定着させる方向です。
一方、伊藤忠商事は東京本社を含む全社で特別な事情がなければ出社する方向に切り替えました。家庭での生産性の維持の難しさや、取引先のニーズに対応するためには、会社という環境が必要という考えです。
【今後の展開】『在宅勤務』に適した人事制度などが求められる
国内企業は高齢化の進展や人手不足などを背景に働き方の見直しを進めてきました。また生産性の向上や多様な人材の確保も課題となっていました。今回のコロナ禍は『在宅勤務』など働き方を見直す動きを加速させました。企業は『在宅勤務』のメリット及びデメリットを十分に検証した上で、柔軟で効率的な人事制度の枠組みをつくり、今回の変化を次の成長につなげることが期待されます。
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