NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)とは、毎年一定金額の範囲内で購入した金融商品から得られる利益が非課税になる制度のことです。つみたてNISAは、その名の通り、積み立てを前提としているため、年間40万円の非課税枠を20年という長期間にわたって利用できる点が特徴です。少額から始められ、対象商品が長期投資と相性の良い投資信託に限定されているので、投資初心者の方にもおすすめの制度です。

 では、そのつみたてNISAを利用している人は、どんな商品で、どんな資産運用をしているのでしょうか。今回は、「みんなの投資ランキング」のつみたてNISA版をご紹介します(出所:楽天証券2020年5月末時点)。

利用者の中心は30~40代

 まずは男女比と年齢構成比から見ていきましょう。楽天証券でつみたてNISAを利用している人は、男性が6割、女性が4割。年齢別にみると、30代が最も多く、全体の約4割を占めます。なお、つみたてNISAは、iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)のような年齢上限はありませんので、60代以上の方もご利用いただけます。

出所:楽天証券2020年5月末データより
出所:楽天証券2020年5月末データより

みんないくら積み立てている?

 つみたてNISAの非課税枠は年間40万円です。これを12カ月で割った約3万3,000円が、毎月の積立上限額の目安になります。では、つみたてNISAを利用している皆さんは毎月いくら積み立てているのでしょうか。

出所:楽天証券2020年5月末データより

 積立設定額の平均は2万4,142円でした。ただし、これはあくまでも全体の平均値です。金額別の割合をみると、3万円以上設定している人が全体の47%と、最も多くなっています。一方で、1万円以下の人も27%を占めています。積立金額は途中で変えることもできるので、まずは確実に続けられそうな金額から始めると良いでしょう。

継続は力なり

 つみたてNISAに限らず、積み立て投資を成功させるポイントは、無理のない金額でコツコツ続けることです。というのも、積み立て投資は、効果を実感できるようになるまでに3年から5年程度の時間がかかる場合があるからです。(半年から1年などの短い投資期間の場合、積み立てよりも一括購入のほうが相場上昇時に結果が出やすくなります。)最初に金額設定で背伸びをすると、後々無理が生じ、積み立てそのもののモチベーションを維持することが難しくなります。

 なお、楽天証券でつみたてNISAを始めた人のうち、2年以上積み立てを継続している人は89%、1年以上積み立てを継続している人は92%にのぼります(2020年5月末時点)。まずは少額でも確実に続けられる金額で始めること。そして、日々の値動きに一喜一憂しない「鈍感力」を身につけることが大切です。