前日(10月2日)の市場概況

日銀は9月の短観を発表

 大企業製造業業況判断DIは2007年9月以来の高い水準となり、日本経済の回復を示す結果となりました。ドル/円の反応は限定的。

 欧州では、カタルーニャ分離独立問題がユーロの上値を重くしました。スペイン北東部カタルーニャ自治州で、1日に行われた住民投票において、投票者の90%以上がスペインからの独立に賛成したと報じられました。カタルーニャは今週にも一方的に独立宣言する可能性があり、これに対して、スペイン政府は自治権剥奪の構えを見せるなど、両者の緊張がさらに高まっています。

 NY時間に発表された米製造業ISM(米国供給管理協会)指数は、新規受注が大きく伸びるなど好調。ただし、企業がハリケーンによる品薄を懸念して注文を増やした一過性の現象との分析もあります。カプラン・ダラス連銀総裁は講演で、「利上げの余地はあるが、マーケットが思うほどではない」と、過熱気味の利上げ期待を牽制しました。
 

本日(10月3日)の注目イベント

RBA政策金利発表

 

 今日のハイライトはRBA(豪州準備銀行)の会合。RBAはこの日の会合で、政策金利を現行の1.5%に据え置く予定です。FRB(米連邦準備制度理事会)、BOE(英国中央銀行)などが利上げに動くなかで、注目が集まっていますが、ロウRBA総裁は、金利引き上げには消極的。RBAは、2018年下半期まで据え置きとの見方が強まっています。


主要通貨ペアの動向

ドル/円:堅調地合い続く。一時113円まで上昇

 週明け112.47円でオープンしたドル/円は、小高く推移。113円にのせる場面がありましたが、高値は113.05円までと、先週の高値113.25円には届きませんでした。終値は112.713円(前日比+0.247円)。

 

ユーロ/ドル:新たなユーロ独立問題発生?

 ユーロ/ドルは、スペインの政治不安を背景に下げが加速。1.1815ドルを高値に、欧州時間には1.1730ドルまで下落しました。マーケットは今後の動きを見守っています。

 

ポンド/ドル:英指標さえず、BOE利上げ期待が後退?

 ポンド/ドルも上値が重く、この日は1.3401ドルから1.3256ドルまで大きく値下がりして、9月14日以来の安値をつけました。英国の9月製造業PMI(購買担当者指数)は予想を下回る結果で、先週発表された英国の4-6月期GDP(国内総生産)も下方修正となりました。最近の英指標は勢いがなく、BOE(英中央銀行)は年内の利上げを予定しているものの、単発に終わる可能性もありそうです。